暁 〜小説投稿サイト〜
SAO<風を操る剣士>
第一部 --SAO<ソードアート・オンライン>編--
第六章 《圏内事件》
第45話 リズのお願いクエスト2
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入力(こすうにゅうりょく)ウィンドウに最大個数を入力しようとしている最中(さなか)、俺は何かよくわからない不安に包まれた。
(……なんだ?)
 何かが引っかかる。……そもそもこのクエストは本当にレア金属がゲットできるのだろうか? 今までの戦闘からしてそこまでの価値があるクエストとは思えない。
 だから簡単なクエストだってアルゴも言っていたんだが……だからって、いくら簡単で受けにくいクエストだとしてもレアアイテムが一人10個までというのは、ゲームバランス的に大丈夫なのか?
 ――と、疑問を感じていても決定的な理由がないので、リズを止めることも出来ず、リズが入力を終える。
 するとまたクエスト的言い回しアナウンスが流れて、『入力した金属を全てとり終わるまでこの部屋から出さない』と言われた。
 それと同時に出口へ続く階段は、紫色のシステムの壁が現れて閉ざされた。おそらく転移結晶も使えなくなっただろう。
 階段と同じく出現したのは穴の円をぐるっと回るように現れた宝箱。……多分30個はあるのだろう。
 その宝箱を守るように一つ一つに《サーバント》と《バーバリアン》のガイコツコンビが二体ずつ――つまり計四体も出現した。
 それらすべてが出現し終えると、俺らの視界の左下に新しい物が現れた。
 突然現れたそいつは、900からだんだん数字が下がっていく事から考えて、カウントダウンであることは間違いなかった。……ということは『15分以内に金属すべてとって出ないと何かがありますよ』ってことだ。
 ……多分、数を少なくすれば簡単なクエストだったんだろうな。こういうクエストは欲をかけばかくほど難しくなるのだ。
 そして、こういう時間的なクエストなどの一時的(インスタンス)マップの場合のこういう時に起きることと言えば……
(……一時的(インスタンス)マップの消滅……)
 マップの消滅(イコール)ゲームオーバー。つまり現実(リアル)の俺たちの死ということだ。
 そうならない為にも――
「シリカ! 一体あたりにかけられる時間は10秒だ! この際《体重移動》でも何でもいいから使って、なるべく速く倒してココから出るぞ!」
「は、はい!」
「リズは俺たちが倒して行った後、宝箱の金属を回収! あとは、こういうタイプのモンスターは守る対象からあまり動かないから、俺たちが倒し終わるまでは宝箱に近づかずに安全でいてくれ!」
「わ、わかった!」
 アナウンスが流れて、シリカは転移結晶が使えるかの確認。リズは状況を飲み込むのに精いっぱいだったらしいが、二人は俺の言葉を聞きすぐさま行動に移る。
 900÷(4×30)=7.5秒で、シリカと二人で倒して行っても7.5×2=15秒。今の戦闘に入るまでの時間や宝箱に行くまでの時間を引き、階段を上る時間を入れて10秒ほど
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