第二章
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ないか?」
「君達旅してるの?」
「ああ、この線路の先までな」
リーダーはそう白に説明した。
「行ってみてるんだ」
「ふうん、面白そうだね」
白はそれを聞いてぼんやりとした様子で応えてきた。
「あのさ、僕も一緒に行っていい?」
「おっ、乗るか?」
「うん。興味あるし」
何かやる気のないように聞こえるけれど別にそれはよかった。どちらにしろ道連れができるのはそれでよかった。僕としてはむしろ賛成だった。
「じゃあ一緒に行くか」
「うん。最後に何があるのかな」
「それは行ってみてのお楽しみだね」
僕が彼にそう言った。
「それで行こう」
「うん」
こうして五人、けれどすぐにまた一人と出会う。彼は線路の上に寝そべっていた。どうやらそのまま寝ているらしい。
胸の上にベースを置いてサングラスをかけている。表情は見えないが結構背が高い。寝息すら立ててそこに寝ていた。
「ちょっと」
僕が彼に声をかけた。するとサングラスを外してこちらに顔を向けてきた。
「どうしたんだい?」
「君何でここにいるの?」
「ああ、ちょっと旅をしててな」
そう僕に言ってきた。
「それで一休みしてたんだよ」
「そうだったんだ。それで何処を旅していたの?」
「ずっと先だよ」
身体を起こして背伸びしながら言ってきた。
「ずっと先。この先にな」
胡坐をかいて線路の上に座ってその先を指差す。そこは僕達が向かっているのと同じ場所だった。
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