第四十話「本部防衛作戦の終わり」
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た。
「良い面構えになったじゃないか、ブランク」
ブランクの反応は無い。レオを見ている時と同じ目でスコーピオを見ている。
それでもスコーピオは、余裕の笑みを崩さずブランクに歩み寄る。
その瞬間………
「ガァァァァァ!!」
ブランクが、自分の脚を壊す勢いでスコーピオに飛びかかった。
1秒にも満たない間にスコーピオの首を掴み、地面に叩き伏せた。
「ぐっ!?」
ブチブチブチッ ゴギッ
スコーピオの左腕は、強引に引きちぎられた。
筋繊維、神経はちぎれ、関節、骨はねじ折られた。
「ぐぉっ……!クハハ、アハハハハハ、いいぞブランク!その強さだ!それこそが俺が求めたものだ!
世界をリセットし、再構築する!その"革命"のために必要なデタラメな力!お前はそれを持っている
んだよ、ブランク!さぁ、もっとその力を俺に見せてみろ!」
腕をちぎられても構わず、狂ったように笑い出した。
その姿に、オルテガやソレンスはもちろん、味方のレオすら背筋を凍らせた。
「もう充分じゃないか?ブランク」
第2装甲壁のゲートから、ヴェールマンが姿を現した。
「司令!?なぜここに!?」
驚きを隠せず、ソレンスが問いかけた。
「あとは、私に任せろ」
「ガアァァァァァァァ!!」
ヴェールマンを見つけたブランクは、敵味方の判別をする前に襲いかかった。
ブランクの暴走状態はそれほど深刻になっていた。
ブランクの拳が、凄まじい速度でヴェールマンに迫る。
しかし、その拳がヴェールマンに直撃することはなかった。
直撃の寸前に、ヴェールマンの右ストレートがブランクの顔面に直撃した。
「グガッ!?」
殴られたブランクがそのまま地面に叩き伏せられた。
即座に起き上がろうとした瞬間………
「もういい。少し寝ていろ」
ブランクの顔を掴み、後頭部を思い切り地面に叩きつけた。
その一撃で、ブランクは気絶した。
「……………久し振りですね、ヴェールマンさん」
「あぁ、久し振りだな。フィリップ」
「今は"スコーピオ"ですよ。まぁ詳しいことはブランクに聞いて下さい」
「そうか……この様子だと、これを手引きしたのはお前のようだが……」
「はい……そうです」
ヴェールマンの拳が強く握られ、スコーピオを睨む眼に強い憎しみが込められた。
「…………それで?まだ続けるか?第2装甲壁内の感染者共は、私の部隊が殲滅した。
この第1装甲壁内に、筋金入りの精鋭が配備されるのも時間の問題だ。それでも………
まだ続けるか?フィリップ……いや、"
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