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ヘタリア大帝国
TURN114 ソビエトの真実その五

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「ならそのことはな」
「いいのですね」
「今すぐ決めなくてもいいことだ」
 だからだというのだ。
「特にいい」
「では」
「そちらでゆっくり考えてくれ」
 ソビエト側でだというのだ。
「入ることも入らないこともな」
「そうさせてもらいます」
「しかしだ」
 だが、だとだ。ここで東郷は釘を刺す様にしてこのことは告げた。
「軍事のことだが」
「講和の後で、ですね」
「連合国からは離脱してもらう」
 このことは絶対にだというのだ。
「出来れば枢軸国に参加してもらいたい」
「最悪でも中立で、ですね」
「そうなってもらいたい」
 このことは絶対だというのだ。
「それでいいな」
「わかっています、そのことは」
 ゲーペも軍事のことは毅然として答えることが出来た。
「そうさせて頂きます」
「それならいい、ではだ」
 東郷はまた話題を変えた、今度言うことはというと。
「君のことだが」
「ああ、俺と一緒にいようよ」
 イタリアがここで言う。
「さっきのお話通りさ」
「そうさせてもらって宜しいのですね」
「遠慮はいいよ、俺も遠慮はしないから」
 だからだというのだ。
「楽しくやろうね」
「そう言って頂けるのなら」
「何でも楽しまないとね」
 実にイタリアらしい言葉だった。
「世の中面白くないよ」
「それでは」
 こうしてゲーペは今はイタリアと共にいることになった、そうしたことを全て決めた次の日だった。
 その南からだった、ソビエト軍が来た。ゲーペはその報告を聞いて顔を曇らせて言った。
「同志書記長、それは」
「早いですね」
 秋山がそのゲーペの横で言った。
「まさかもう来るとは」
「準備が万全でない筈です」
 ソビエト軍の攻勢へのそれがだというのだ。
「まだ」
「焦っていますか」
「間違いなく」
 ゲーペは秋山に深刻な顔で答えた。
「クローン兵士の訓練は不十分な筈です」
「ソビエトには後がない」
 東郷はカテーリンの早過ぎる反撃についてこう述べた。
「だからだな」
「では長官」
 秋山は東郷にも言う。
「今より迎撃に出ましょう」
「敵の艦隊は幾つだ」
「三十です」
 それだけの艦隊が来ているというのだ。
「それだけです」
「ソビエト軍にしては随分少ないな」
「どうやらモスクワが手薄と見ての奇襲かと」
「それでか」
「幾ら後がないといってもソビエト軍ならそれの何倍もの数を出してきます」
 今までがそうだったからだ、秋山もこう言うのだ。
「ですが今の数を見ますと」
「そういうことだな」
「では今回の迎撃に出るのは」
「まずは俺だ」 
 東郷自身だった、最初に出撃を決められたのは。
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