TURN114 ソビエトの真実その三
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「書記長は嘘は申されないので」
「では真実だな」
「はい」
ゲーペは津波にそうだと答える。
「その様です」
「そうか、わかった」
「そして秘密星域等のことですが」
今度はこの話だった、カテーリンに続いて。
「あの星域は祖国殿と妹殿だけが御存知でした」
「ではロシアさんからですね」
「教えて頂いたものです」
そうだったというのだ。
「ロシア帝国皇室も知っていたそうですが」
「皇室は使わなかったのですか」
日本はゲーペの話を聞いて述べた。
「そうだったのですね」
「はい、そうでした」
それがカテーリンが知ってからだというのだ。
「書記長はあの星域を極秘の軍事基地、研究施設とされました」
「そこで、だったのか」
津波はここまで聞いて全てを察した、その察したこととは。
「クローンや人造人間を研究し生み出していたか」
「そうです」
まさにその通りだった。
「ロリコフ=バイラー博士というソビエトにおけるその分野の権威を置いてです」
「それでか」
「そのうえであの星域からモスクワにクローン人間や人造人間を送っていました」
「そしてその秘密星域はか」
「モスクワの南にあります」
やはりそこだった、その秘密星域があったのは。
「そちらに」
「その秘密星域にか」
東郷も再び言う。
「カテーリン書記長達はいてか」
「反抗を考えておられます」
そうだというのだ。
「クローンの戦力で」
「成程な、ではだ」
「今すぐにでも反攻に入られます」
カテーリンもそう考えているというのだ。
「その様に」
「ではだ、迎撃の用意だ」
「あの、私は」
「講和だな」
「そう考えています。枢軸国は領土と捕虜を全て返して下さいますね」
「そのことは約束します」
東郷に代わって秋山が答える。
「我々は他国の領土にも人材にも興味はありません」
「資源にもですね」
「経済圏を築き交易により欲しいものを手に入れていきます」
これが今の枢軸諸国の考えだ。
「あくまで経済圏を築くことを考えていますので」
「では」
「ソビエトとの戦いが終われば」
その時はというのだ。
「領土と捕虜を全て返還します」
「それでは」
「ソビエトとの講和です」
それをするというのだ、そうしてだった。
ゲーペとのことは約束された、彼女にとってはこのことは安堵することだった。
そしてだ、東郷はゲーペにさらに話した。
「そしてカテーリン書記長のことだが」
「あの、書記長は」
「ソビエトの政治は厳し過ぎるところがあるな」
「確かに規則や刑罰は厳格です」
さながら校則の様にだ。
「ですがよく御覧になって頂きたいのですが」
「あの娘に私はないな」
「常に人民のことを考えておられ」
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ