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Element Magic Trinity
日常編
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クロス。

「行くぞフィレーシアン!紅蓮連斬!」
「っと!ならこっちは・・・ブルーリベリオン!」
「お前らは本気で魔法ぶっ放すな!」
「桜花連斬!」
「レグルスレイ!」
「人の話を聞けーーーー!」

一切手を抜かず、フィレーシアンとエウリアレーを激突させるライアーとスバル。

「・・・」

その様子を無言で見つめるマカロフ。
ナツが引き起こした騒動は、とてつもなく大きくなっていた。

「バラードなんか歌ってる場合じゃないわね」

その騒ぎを見たミラは――――

「ロックで行くわよぉ!へんしーん!」

先ほどのゆったりとしたバラードとは打って変わり、服装も変身魔法で変え、エレキギターで激しい演奏を始めた。

「わーい!ミラ、僕も混ぜて!サックスなら吹けるよ!」

そこにルーが乱入し、何処から持ってきたのかサックスを慣れた手つきで吹き始める。

「これじゃ前と全然変わらないじゃない・・・」

わーわーと様々な声が飛び交い、飛んでくる物から身を防ぐように頭を抱えるルーシィ。
呆れたように呟き、溜息をついた。



「でも・・・こーゆー方が妖精の尻尾(フェアリーテイル)だよね」



物が壊れる音が響く。
ギターやサックス、ドラムの音も響く。
が、全員笑顔だった。

ナツも、ハッピーも、グレイも、エルフマンも、カナも、エルザも、ミラも、ルーも、アルカも、クロスも、ライアーも、サルディアも、スバルも、ヒルダも、ルーシィも・・・。

大騒ぎするメンバーも、それを見ているだけのメンバーも、皆笑顔だった。
・・・マカロフを除いて。

「な、なぜあと1日我慢できんのじゃ・・・クソガキども・・・」

プルプルと怒りで身体を震わせながら、マカロフが叫ぶ。

「明日は取材で記者が来る日なのにィーーー!」
「取材!?」

そう叫びながらマカロフは泣き、ルーシィは取材という言葉に反応する。

「やめんかバカタレども!片付けーい!」
「オイ!じーさん!巨大化すんなァ!」
「ショップやウェイトレスやステージはその為だったのね」

マカロフが巨大化した事により、騒ぎは大きくなっていく。

まぁこれが・・・妖精の尻尾(フェアリーテイル)のいつもの姿である。








ちなみにこの大騒ぎは、色々な苛立ちが重なっていたティアが我慢の限界を向かえ、これ以上ないくらいの殺気を放出した事により、強制的に治まった。

その後はマカロフを含め、ティアから3時間を超える説教を受け、ギルドの掃除と片づけをやる事になった。


後に聞いた話だが、その日、マグノリアの町民は、原因不明の寒気を感じたという―――。
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