日常編
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その拍子にグレイの左肘がエルザの右手にぶつかり、エルザが食べていたいちごケーキが床に落ちた。
「私の・・・いちごケーキ・・・」
自分の好物を台無しにされ、怒り震えるエルザ。
「テメェ等!漢なら姉ちゃんの歌聞きやがれっ!」
「やかましいっ!」
その怒りは近くで暴れていたエルフマンへと向けられ、その顎を思いっきり蹴り飛ばした。
「全く・・・帰って来るなり何をやっているんだ、アイツ等は・・・」
「ナツ達が帰ってくると一層騒がしくなるな!」
その騒動を見てライアーが呆れ、スバルが無邪気に笑う。
「あぁ・・・だが、騒ぎすぎはいけない。そろそろ止めに入らねば―――――」
ヒルダがそう言いかけた瞬間―――その顔に、誰かが食べていたのであろう、コント等でよく見るクリームパイが直撃する。
「・・・まずいぞ、ライアー」
「非常にマズイ・・・今のうちに退散するのが得策だな、スバル」
その光景を見ていた2人の意見が珍しく合致し、2人は素早くヒルダから距離をとる。
ポトッとパイが落ち、ヒルダは顔についたクリームを近くにあったタオルで拭き取り――――
「貴様等・・・いい加減にしてもらおうか」
背負っていたセルリヒュールを手に・・・全てを震わせるような低い声を響かせた。
「き、来たぞ・・・ヒルダの裏の顔・・・」
「魔王ヒルダ・・・声だけで怖ぇ・・・」
ライアーとスバルがそんな会話をしている事は知らずに、ヒルダはセルリヒュールを構える。
その先に赤い光が集まり―――――
「ブラッティィイィ・・・ブレイカァァァアァァアアーーーーー!」
『ぎゃああああああ!?』
無差別に本気のブラッティブレイカーを放ち、メンバーを吹き飛ばした。
「もーっ!ヒルダもナツ君もダメでしょ!あんまり騒いじゃ!私が止めないとね!」
「い、いや・・・サルディア、待て・・・」
ライアーの静止も効かず、サルディアは魔法陣を展開させる。
「力を貸して!召喚!アイゼンフロウ!」
「グオガアアアアアアアアアッ!」
呼び出されたアイゼンフロウはギルドの天井に頭が届くんじゃないかというほどに大きい。
「アイゼンフロウ!皆の騒ぎを止めて!」
「グガアア!」
返事の様な短い声を上げると、アイゼンフロウは頬を膨らませ、咆哮を放つ。
『うがあああああっ!?』
突然の咆哮に驚愕するメンバー。
「全く・・・!サルディアはいつもアイゼンフロウを召喚して困るな・・・なぁ、スバル・・・スバル?」
頭を抱えるライアーがスバルに声を掛けると、スバルは何故かその手にエウリアレーを握りしめている。
嫌な予感しかしないが、一応訊ねた。
「お、おいスバル。まさかとは思うが」
「俺も
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