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偽典 ドラゴンクエストV 勇者ではないアーベルの冒険
第7章 終わりの始まり
第肆話 ゾーマ城
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思ったのさ」
「・・・・・・わかったわ」
テルルは納得してくれたようだ。


「アーベルさん。
この床はどうしますか?」
タンタルは、目の前の床を指さしながら質問する。
床には、ルビスの塔にもあった、ひし形の文様があちこちに設置されている。
周囲にはモンスターが居ないことから、なんらかの仕掛けがあるのではと、タンタルも懸念しているようだ。
「ああ、まっすぐに進もう!」
「まっすぐ?ですか」
「そう。
まっすぐだ」
俺は、テルルの手をつないで、
「全員で手をつなぎ、ついてこい。
絶対には離すなよ」
「ま、待ちなさい」

俺は、仕掛けを前に足を踏み入れた。
進入したとたん、景色がゆがみだす。
「やはりそうか」
俺は、ゆがんだ景色に惑わされることなく、まっすぐに歩き続ける。


やがて、さらに奥に進む為の下り階段にたどり着いた。

「やはりそうかって、何よ!」
納得いかないという表情のテルルが、声を上げる。

「ここには、モンスターが存在しない」
「そうね」
「ここはおそらく、侵入者を排除するための罠だったのだろう。
普通であれば、周囲にある穴に落ちて、下で待ちかまえているモンスターに襲われるという、筋書きだったはずだ」
「だが、そこに問題が発生した。
モンスター自身が行き来できなくなったということだ」
「そんな、バカな・・・・・・」
「そう思うだろう。
だが、このフロアにモンスターはいない。
それが、現実だ」

「まあ、検証するのは後回しだ。
先に進もう」

俺たちは、問題なく下へ降りる階段までたどり着いた。



〜キングヒドラ編?〜


地下の四階に俺たちはたどり着いた。
俺は、壁に耳をあて、音を確認していた。

「この音は・・・・・・?」
「おそらく、川の流れの音ですね」
セレンの質問に、タンタルが答える。

「こんなところに、川なんてあるの?」
「あるのでしょうね。
はじめてきた所ですから知りませんが」
俺は、作業をしながらテルルの質問に答える。

「ねぇ、アーベル何をやっているの?」
「見てのとおりだが?」
俺は、作業が終わると、立ち上がりテルルに視線を移す。

「こんなところに、モンスターが居るの?」
「いや、いないと思うよ」

強力なモンスターなら、この先の突き当たりを左に曲がった所にある橋を渡った先にいる。
本来であれば、勇者オルテガが戦い、命を落としてしまうほどの強敵ではあるのだが、今回は戦う予定はない。
「だったら、何をしているの?」
「本来の目的を忘れたの?」
「大魔王を倒すこと?」
「そっちじゃなくて、魔法の玉の本来の目的」
「・・・・・・それは、壁を、壊す!」
「そういうこと、後ろに下
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