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ソウルブラザーのなく頃に
U話「入江診療所 T」
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おくよ」

「へいへい。ワシラは準備とかがあるんで、あまり目立つ事は避けてくださいや。富竹二佐」

「ああ、わかっているよ」

 山狗の準備と言うのは、診療所の警備・(株)小此木庭園の準備・犬飼寿樹の誘拐の準備等と色々とある。無論、給料もいい方であるが・・・

「はぁ・・・、何でワシラが、こんな馬鹿らしい事をせなあかんね」

 ハッキリ言えばそうである。山狗と呼ばれる不正規制部隊は、機密保持専門の部隊である。確かに、こういう事には、ピッタリかもしれないが、田舎の診療所で、いい女を見つければ、誘拐するだけの、お手頃の仕事で、給料を貰えるが、退屈である。

「・・・早く誘拐の準備ができへんかの・・・」

‐‐
‐‐‐
「・・・入江所長。私に用事とは・・・」

「いえいえ、あなたに実験体になってもらいたいのですよ。高野さん」

「どういう意味ですか、所長?」

 そう言うと、入江所長は、白い布に覆い隠された物を見せる。それは、分娩台である。本来なら、出産のほか産婦人科の診療にも使用される椅子である。

「あの・・・、実験体と言うのは、まさか・・・」

「ええ、この分娩台に乗って、あなたの粘膜を調べるのですよ。高野さん」

「は、ハレンチです・・・。そ、それに、私じゃなくても、雛見沢にいる女性に許可を貰い調べれば・・・」

「・・・高野さん、知っているはずですが、ハンセン病の時みたいな事になっても構わないと?」

 ハンセン病とは、抗酸菌の一種である癩菌の皮膚のマクロファージ内寄生および末梢神経細胞内寄生によって引き起こされる感染症である。それに感染した患者は、人々から隔離され、今もなお差別を受けている。この風土病が表雑多になれば、雛見沢も差別を受けるだろう。

「その為、あなたに実験体になってくれないと、調べようがないのですよ。分かりますよね。高野さん」

「そ、それは・・・」

「それに、医学会に女性医師が存在するだけで、疎ましいと思われ、医師になる事も出来なかった、あなたにとっても、彼らを見返す絶好のチャンスですよ。高野さん」

 高野三四は黙るしかなかった。彼女には、才色兼備と言っても過言ではない程の実力である。だが、医学会が疎ましく思われ、医師になる事すら、できなかった。そんな彼女にとっては、復讐や恨みが芽生えただろう。こんな事で、医学会に見返す事が出来るなら、安い物だと思えただろう。

「分かりました。実験体になります。所長」

「ええ、ありがとうございます。高野さん。ではまず、下着姿になってください(計画通り)」

「・・・ここでですか」

「ええ、データを得るには、早いほうがいいですからね(すごく興奮しますね)」

 高野は、ナース服の止め金を外して
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