第二十三話
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する。
声が聞こえた後ろを振り返ると、そこには体にバスタオルを巻いたマリーがいた。
いや、なんで!?
「何でここにいるんだ、マリー?」
「なんでって・・・私まだお風呂に入ってなかったし」
「ああ、あれか。俺が入ってることに気付かなかったとか、そんな感じか」
まあ、それなら入ってきちゃったことは分かる。
よくよく考えてみればマリーは俺と同い年なんだし、別に氷柱たちと一緒に入ってなくてもおかしくはない。
そこまで考えがいたらなかった俺が悪いのだ、これは。
「ううん、違う。武双お兄様が入ってるのも分かってたし、むしろそのタイミングを狙ってた」
「なんでだよ!どんな意図があってだよ!?」
マリーは当然のように俺の想像の斜め上にいった。
まあ、なんだか俺の想像の上をいこうとするのは日々あるんだよな・・・
「何でって・・・前に言わなかった?私、武双お兄様のことが好きなんだけど」
「確かに聞いたな。でも、それって」
「で、家族としてか?って聞いてきた武双お兄様には異性として、って答えたと思うけど?」
「・・・はい。確かに覚えてます」
そのときには聞き間違いかと思ったのだが、どうやらそうではなかったらしい。
いや、だとしても・・・
「一応、兄妹だって事は分かってる?」
「もちろん。でも、お父様もお母様も別に禁止してるわけじゃないし、兄妹恋愛」
まあ、確かに禁止はしていない。
当然のことだからわざわざ言っていない、とかではなく、『別に血がつながってるわけじゃないし、そうなっても仕方ないよね?というわけで、兄妹恋愛も姉弟恋愛も姉妹恋愛も好きにしていいわよ!』と母さんが言って、父さんも別に反対しなかったのだ。
確か氷柱が家に来た辺りで言っていったんだけど・・・・なんであのタイミングだったんだろう?そして、何でマリーが知っているのだろう?
いや、それ以前にそれはどうなんだ両親よ・・・
「というわけで、たまには好きな人と一緒にお風呂に入るのもいいかな、と思ったんだけど・・・なんでタオルを巻いてるの?」
「とっさの判断だな。手元にあってよかったよ、本当に」
「はあ、何で武双お兄様はそんなことに気を回すのか・・・もっと他のところに回さないと・・・」
そんなところとは、また失礼なものだな。
さすがに、同い年の妹の前で隠さないようなことはしない。
「はあ、氷柱やアテお姉様がかわいそうだよ・・・」
「何でその二人が出てくるんだ?」
「・・・確かにそうだね。あの二人に限ったことじゃなかった」
「?」
マリーの言っていることが理解できない。今この場と他の家族がどう関係あるのか・・・
「まあ、そんなことはどうでもいいや。行動に移さないのが悪いん
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