拠点
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久々のまともな飯に舌鼓を打ち箸を進める
弾薬、食糧、消費しちまった物を今後どう節約していくか
そしてこのチグハグな歴史で俺の知識が何処まで通用するのか……
「暁?聞いてる?」
「すまねぇ、聞いてなかった」
「貴方の事を聞いていたのよ」
「俺の事?何にも面白くもねぇぞ時間の無駄だ」
「そんな事はないわ、知りたいの」
「良い男は過去を語らんもんなんだよ、ご馳走さん」
席を立つとそのまま部屋を出ていった
まぁ俺の事話しても理解出来るはずもないし
未来から来ました〜なんて言ってる奴を信じる馬鹿がいるかよ
ぼーっと歩いているといつの間にか練兵場に来ていた
へぇ、結構広いじゃねぇか……丁度良い
いつの間にか自然と身体が動きだしていた
突きや蹴り、軍隊格闘特有の無駄のない動きでシャドーをしていた
「おい」
不意に暗闇から呼ばれて振り返ると
片手に剣を持った甘寧がいた
おいおい、物騒だな……俺の格好がそんなに気に食わなかったか?
「あん?なんだ?」
「相手してやる……かかって来い」
「嫌なこった、やる気が出ねぇ」
「私じゃ不満かっ!」
横一線の鋭い薙ぎ払いを紙一重でかわした
ほとんど感覚だけで避けた様なもので背中に冷たい汗が滲んだ
「あぶねぇなっ!正気かっお前!」
「うるさい!黙れ!」
訓練用の刀とはいえ当たれば只では済まないだろう
ましてAM スーツは脱いでいるので尚更ヤバイ
だがスーツを着ていないからって別に関係ない
当たらなければどうと言う事はないと、何処かの大佐が言っていた
繰り出される刃を避けて続け、ましてや反撃に転じている
雑兵ではなく歴戦の武将相手に無手でだ
暫く一進一退の攻防が続き、極め手が無いまま互いにに距離をとった
「暁 巌……貴様一体何者だ」
「藪から棒になんだ?」
「その強さ、黒い鎧、火を吹く筒……貴様は一体なんだっ!」
「それを聞いてどうする」
「孫家に……蓮華様に仇なす脅威は此処で斬る」
訓練用の刀を投げ捨て、愛刀を構える
刀身が僅かな光を反射しさながら邪悪な剣のようだ
対する暁は表情一つ変える事なく対峙しながら喋った
「俺は……俺だ、それ以下でもそれ以上でもねぇ」
「答になっていないっ」
思春は飛び上がり刀を振りおろした
今放てる渾身の一撃
だが奴は避ける素振りも見せず立っている
馬鹿な……死ぬ気か!
しかしもう止められない、蓮華様の為にそのまま死ねっ
必殺の刃が暁に迫る
本気の勢いかよ、こっちは疲れてんのによ……
だがアイツも手負いだ、避けれない速さじゃあねぇっ
思いもしない決闘に悪態をつきながら迫りくる刃に目を向ける
刹那の撃鉄が頭の中で弾け、刃の軌道を見極め身体が即座に反応した
ギリギリのタイミングで刃の軌道から身体を外す
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