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Fate/magic girl−錬鉄の弓兵と魔法少女−
A's編
第八十四話 管理局との契約 前編
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 全身が引き攣る感覚に意識が浮上する。

「……はあ」

 肺にたまった空気を吐き出す。

 ここは……アースラか。
 血にまみれた部屋とは違う別の部屋の様だが、天井は同じなので恐らく間違いないだろう。

 その時、部屋の扉が開き、視界の端にわずかに映る銀髪。

「眼が覚めたのだな?」
「ああ、何とかな。
 どれくらいたった?」
「二時間といったところだ。
 これ以上、意識を失っているならアースラよりお前の家の方がいいとプレシアが進言していたが」

 さすがプレシア、いい判断だ。

 体を起こそうとして、リインフォースに支えられる。
 まだ全身に力が入らない。

 二時間前に比べればまだまともだが、それでも一人ではまともに動く事もままならないだろう。

「皆は?」
「主はやては病院に戻られた。
 病室から抜けだしたのがバレてな」

 そういえばはやては入院していたな。
 入院患者が朝になったらいなくなっていたとなれば石田先生も慌てただろうな。

「なのはも一度、家に戻った。
 フェイトはアースラにいる。
 顔を見せてやれ」
「そうだな」

 なのは達にも話す事は増えたし、アリサとすずかにも話さねばならない。
 そして、今日のクリスマスパーティにこの状態で何を言われる事やら。

「それからリンディ提督からの伝言だ。
 今後の話は明日で構わない。
 今日はゆっくり休んで楽しんで来てくれと」
「リンディさんには感謝だな。
 リインフォース、今日の事は聞いているか?」
「クリスマスパーティのことだろう?」

 リインフォースが知っているなら話ははやい。

「フェイトが地球に降りる時間まで体を休ませる。
 すまないが、時間になったら起こしてくれ」
「ああ、おやすみ」

 体は本調子ではないのだろう。
 横たえるとすぐに睡魔が俺を襲う。

 それに委ねて俺は再び意識を手放した。



 誰かの呼ぶ声が聞こえた。
 その声に反応するように意識が浮上する。

「……リインフォース」
「士郎、起きたか。
 フェイトがそろそろなのはと合流して主はやての所に向かうそうだ」

 時間か。

「わかった」

 力を入れて上半身を起こす。
 それだけで軋みをあげる身体。

 上半身を起こして身体に解析をかけるが、暴走した直後の無茶がだいぶ響いているな。
 塞ぎきれていない傷が開いた事もあり血液不足。
 この程度ならゆっくり身体を休めれば大丈夫だろう。

 しかし普通に動く事はなんとか出来るが、さすがに戦闘はまともにできないだろう。

「身体の調子はどうだ?」
「ああ、大丈夫だ」

 その時に気がついた俺の恰好。
 家で使用
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