第6章:女の決意・男の勘違い
第12話:身勝手な連中
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ングとしては最悪だと思う。
だって……思った通りリュカさんは勝手な行動を始め、激怒するシスターを無視して教会の壁をぶち壊しちゃったんだから……
非常識なのは判ってたけど、惚れ惚れする様な常識の欠如だよね。
俺の後ろでは、マリーがサントハイムで手に入れた笛を掲げて固まっているが、この事態を招いたのはこの娘の所為だ。
最大級目立って自らの存在をアピール(今回は良い意味で)しようと画策したのだろうけど、ビアンカさんの居場所を言うタイミングを間違えた所為で、彼女を含めたこの一族の非常識加減が露呈しただけに終わった。
マリーのフォローをしてやりたかったが、自らが作り出した出入り口から、さっさと奥へ入っていくリュカさんが心配(リュカさん個人では無く、その先で待ち構えている方々の事)になり、急いで俺も後を追う事にしました。
まぁ彼女には、自業自得だと諦めてもらいましょう。
発見した隠し通路は狭く、トルネコさん一人が通るのがやっとの幅だ。
だがそんな事は気にしないリュカさんは、後続の俺達すらも気にせずズンズン奥へ進んで行く。
同じように狭い階段を駆け上がり、塔の最上階へ辿り着く。
そこには扉が1つあり、その奥にビアンカさんが居るのだと推測できる。
何故ならば、扉の前に緑の甲冑を着込んだナイトが立ち塞がり、我ら(基本リュカさん)の行く手を阻んでいるからだ。
きっとデスピサロがロザリー(って名前だったよね?)を守る為に、ここへ配置させたのだろう。
そのオッサンの目当てはロザリーじゃないから大丈夫なんだけど……そんな事言っても通してくれないだろうなぁ……
まぁ今回は珍しくリュカさんが先頭に居るから、全部このオッサンに任せれば良いよね!
緑の奴は結構強そうだけど、リュカさんに掛かれば瞬殺だろうから、今回は俺達楽して良いよね!?
そんな気持ちで気楽に眺めていたら……
「ちょっと退いて!」
と言って、緑ナイトを両手で高い高いする様に持ち上げ、クルッと場所を交換させ先に進んで行っちゃいました!
きっと緑も、リュカさんがボスに似てたから油断してたんだと思うけど……
マジっすか!?
緑も同じ気持ちなのか、奥の部屋に入って行く不審者を呆然と見詰めている。
まだまだあの人の行動が読み切れない……
だが何時までも呆然としている訳にもいかないのだ。
何故なら、この事態に気付いてない後続の仲間達が、先へ進もうと俺を後ろから押し込んできているからだ!
さっきまで“今回はリュカさんが戦うから、俺楽できるぅ?”と気を抜いてたのに、今では目の前に強そうな緑が立っている。
しかも俺は後ろから押される形で緑に近付いているので、逃げる事が出来ないのだ。
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