暁 〜小説投稿サイト〜
緋弾のアリアGS  Genius Scientist
イ・ウー編
武偵殺し
9弾 理子との密会
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アはなぜ、俺をドレイにしたがるのか?

 さすがにそろそろ鬱陶しくなってきたアリアを追い払うために、最初に解き明かすべきは、その謎なのだ。

 何か明確な理由があるのなら、それを取り除かねばならない。

 で、その理由をアリアが教えてくれない以上、こっちでアリアの事を多角的に調べ、推測するしかない。武偵(ぶてい)同士の戦いは、まずは情報戦と相場が決まってるからな。

「あ……これと、これはいらない。理子はこういうの、キライなの」

 あれ。全て理子好みのゲームだったはずなんだが。

 ぶっすぅー、と、ふくれっ(つら)で理子が突っ返してきたのは『(マイ)ゴス』の2と3、続編だ。

「なんでだ?これ、『(マイ)ゴス』の続編だろ、『(マイ)ゴス』と話以外変わらないじゃねえか」

「全然ちがう。『2』とか『3』なんて、蔑称(べっしょう)。個々の作品に対する侮辱(ぶじょく)。イヤな呼び方」

 理子の価値観はよく分からないな。いや、それは誰に対しても同じなんだけどさ。アリアの価値観もよく分からないし、そこもきちんと理解していかないと、アリアが俺をドレイにしたがる理由もわからないかもな。

「まぁ……とにかく、この2つ以外のゲームをくれてやる。そのかわり、昨日の夜に依頼した通り、アリアについて調査したことをきっちり話せよ?」

「――――あい!」

 理子はバカだ。まごうことなきバカだ。しかしこのバカ、バカなりにいくつか長所を持っている。その1つが情報収集だ。ネット中毒患者な上にノゾキ・盗聴・盗撮・ハッキング等々といった、まことに武偵向きの趣味を持った理子は情報収集能力がとても高く、言うなれば現代の情報怪盗である。おかげで武偵ランクはAだとか。

「よし。それじゃあとっとしろ。俺はトイレに行くフリをして小窓からベルトのワイヤーを使って脱出してきたんだ。アリアにバレて捕捉されるのは時間の問題なんだからな」

 俺は周囲を見回してから、そこら辺にあった柵に腰を下ろす。

 理子はゲームをなんでか服にしまいつつ、ちょっとジャンプしながら俺の隣に座ってきた。

「ねーねー、ミーくんはアリアのお尻に敷かれてるの?カノジョなんだからプロフィールくらい自分で聞けばいいのに」

「カノジョじゃねえし、聞いたけど教えてくれなかったんだよ」

 自分のことを聞かれるとすぐはぐらかすからな、アリアは。他のことは聞いてもいないのに話してくるくせに。

「えー?2人は完全にデキてるって噂だよ?昨日、ミーくんとアリアが一緒に青海の公園を歩いてったっていうんで、アリアファンクラブの男子は「ミズキ殺す!」って言ってて、ミーくんのファンクラブの女子は「アリア暗殺作戦を実行するべきときがきたようね!」って大騒ぎになってたも
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