暁 〜小説投稿サイト〜
もしもこんなチート能力を手に入れたら・・・多分後悔するんじゃね?
もしもチートプレシア外伝 アルハザード調査記録
[6/7]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
れとも―――安堵か。

「そっか。私は間違ってたのね・・・それならそうと、誰か教えて止めて欲しかった・・・」
「それを全て振り払い、耳を塞いだのが・・・貴方よ」
「私、か―――」

ばらり、と残滓が崩れ、プレシアとしての形を保てなくなってゆく。
―――本人まで崩れるという事は、シャインが”大本”を見つけ出せたのだろう。

これで彼女は、意志の牢獄から完全に解き放たれる。唯の自己満足的な行動だったが、2人は自然と言葉を紡いだ。そこには悲しみも憐れみも怒りもない。ただ、穏やかな顔だった。

「ありがとう、プレシア。貴方のおかげで私は何を間違ったのか理解できたような気がする―――やっと答えを見つけられた。あなたに会えて良かった」

「さようなら、プレシア。貴方が廻るメビウスの輪を断ち切ることが出来て良かった。―――私の見つけた答えを伝えられた。あなたに会えて良かった」


消えゆく恐怖はない。


―――ママー!こっちだよ!


誰かが呼んだ気がした。


―――パパも待ってるんだから早く!


あれは―――たしか。


―――そう背付(せっつ)いてはいけないよ、アリシア。さあ、ちゃんと道案内してあげなさい。


一度は永遠の愛を誓ったあの人と、もう一人は―――


――――――



= = =



「さようなら、もう一人のご主人様。いずれ無限の光の中で・・・」

満足そうに消えていった残滓の主へと会釈をしたリニスは、プレシアと共に崩れ去る残滓の『時の庭園』を後にした。帰りは暫く二人とも無言だったが、プレシアはふとリニスに話しかける。

「無限力の流れって、同一人物が存在した場合はどうなるの?」
「同一人物は統合され、逆に本質から離れた存在は独立します。私自身も、実際にはパラレルワールドなんかの私と混ざり合った『総合的なリニス』なんですよ?」
「そっか。じゃあ死んだ時はあの残滓も、私の感じた幸福を理解できるのかしらね」
「ええ。ひょっとしたら貴方とは違う答えに辿り着いて今頃フェイトを恋しく思ってるかもしれませんねぇ」
「ふふっ・・・さ、それじゃ3人を迎えに行きましょうか!」
「はい!今晩は結局夕飯作れませんでしたから外食にしましょう!・・・店が開いていたらですけど」


テスタロッサ家の日常は、これからも続く。






〜その頃無限力内部〜

『・・・ちょっとそれマジなの、あなた?』
『うん、まだはっきりしたわけじゃないけど・・・この世界だけは因果律が不自然な方向にねじれているんだ。「フラスコ」だから』
『少なくとも融合騎さんの片割れは来たくてもこっちに来れないんじゃないかな?紫天に至っては既に残滓から切り離されて完結した
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ