<1:憂鬱な日々編>
第99.5話:2人の夜
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ながら言う。
「お風呂に入んないとダメだね」
「先に入ってきていいぞ」
俺がそう言うと、なのはは大きな目をしばたたかせてから
何か言いたげな表情で俺の顔を見る。
「どうした? 俺も入りたいから早くしてほしいんだけど」
「・・・いっしょに入ろうよ」
「は!?」
なのはの言葉が意外で俺はひっくり返った声をあげてしまう。
「いいのか?」
俺が尋ね返すと、なのはは無言で頷いた。
「じゃあ、行こうか」
俺はなのはの手を引いてベッドを下りた。
俺もなのはも素っ裸で手を繋いで風呂まで歩いて行くと、
ドアを開けて風呂の中に入る。
俺もなのはも既に夕食後に風呂に入っていたが、バスタブにはその時のお湯が
まだ残っていた。
「シャワーだけにするか?」
俺が尋ねるとなのはは首を振る。
「ゆっくりお湯につかりたいよ」
そう言ってなのははバスタブの中で首まで湯につかって俺の方を見上げる。
「ゲオルグくんもおいでよ」
「んじゃ、お言葉に甘えて」
俺はなのはと向かい合うようにしてバスタブの中に腰を下ろす。
真正面になのはの顔を見ると、お湯にあてられてほんのり赤く上気している。
色っぽいなのはの姿に俺はすこしドキっとする。
「どしたの? ぼーっとして」
こくんと首を傾げたなのはに声を掛けられ、俺は気を落ち着けるために
バスタブの中のお湯を自分の顔にばしゃばしゃと掛ける。
「・・・いや、おっぱいってほんとに浮くんだなと思ってさ」
なのはの豊かな胸は湯の上にふよふよと浮いていた。
「ふぇ?」
俺の言葉を聞いたなのはは、自分の胸に目を向ける。
そして既に赤い顔をもっと赤くして、慌てて胸を手でおさえた。
「もうっ! そんなとこばっかり見て、ゲオルグくんのえっち!」
なのはは軽く睨むように俺の顔を見ると、バシャバシャとバスタブの湯を
俺の顔にかけてくる。
「わぷっ! ちょっ! なのは、やめっ・・・」
しばらくして、俺の顔を襲うお湯の波が止まる。
目のあたりを手でぬぐってなのはの方を見ると、なのはは舌を出して
悪戯っ子のような笑顔を見せていた。
「・・・なのは、やったな!」
俺はなのはに向けて湯を飛ばし反撃する。
「きゃっ! ちょっと、ゲオルグくんったら!」
バシャバシャとなのはの顔に向けて湯を飛ばす。
しばらくすると、なのはも俺に向かって湯を飛ばしてくる。
しばし、子供のようにはしゃいで弾んだ息を整えると、なのはが俺に向かって
すり寄ってきた。
そして俺の両足の間にちょこんと座る。
「どうしたんだよ?」
俺が尋ねると、なのはは俺の胸に背を預けるように
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