第十話 チェスゲームですか敗北ですか
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まだまだだな、俺も。
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『ライザー・フェニックス様の「兵士」三名、リタイア』
運動場に移動していたとき、アナウンスが入った。木場が倒したらしい。これで状況はライザー九人、こちら六人。
まだマシになったな。が、油断できるものではない。
ん?一誠の動きが止まった。おお、木場か。
「なんだ、お前か」
「うん」
びっくりしたんだろうな。
「すまん、木場。子猫ちゃんは・・・・・・」
「アナウンスを聞いているから僕も知っているよ。無念だっただろうね。いつも何を考えているかわからない子だったけど、今回は張り切っていたよ。森にトラップを作るときも一生懸命にしていた」
「・・・・・・勝とうぜ」
「もちろんだよ、イッセーくん」
男同士が友情を確かめあってる。
「で、相手の『兵士』を倒したのはあなた?」
「まあね。運動場の部室棟は重要なポイントだから敵が多いんだ。なんとか、見回りの『兵士』だけを集めて一網打尽にできたんだけど、ここを任せられているボスが冷静でね、まだ挑発に乗ってこないんだ。というよりも『兵士』を使って僕の攻撃を見ていたのかな。犠牲が好きな戦法のようだね、ライザー・フェニックスは。自分が不死身ってことと、下僕の人数が多いからこそできることなんだろうけど」
戦争とかおきたら真っ先に死ぬタイプだな。自分の不死性に胡座をかいてる。
まぁ、俺も境界を操る程度の能力に胡座をかいてるんだけども、それでも、能力無しで使える技作ったり、体鍛えたりそこそこ努力している。
あの焼き鳥は絶対努力とかしていなさそう。平気で犠牲戦法とるフェニックスは、最初に敵対するとかより、そこで気に入らない。
そういえば、ここのボスは焼き鳥の妹のレイヴェル・フェニックスだったけ。面倒だから焼き鳥妹だ。
あ、俺の服って目立つ。
「ここを仕切っているのは『騎士』、『戦車』、『僧侶』が一名ずつ。合計三名だよ」
「ちょうど三対三ね。兵士がいなくてよかったわ」
「兵士も合わせると六人だったのか。すげぇ厳重だな」
「それだけここからの侵入を警戒されているのさ。ただでさえ、体育館を消し飛ばされたわけだから、こちらに力も集中するよ」
少し震えてきた。やっぱり、ゲームとはいえ殺しあいは恐い。
初めて堕天使と戦ったときも、
銀髪と死闘をしたときも、
さっき焼き鳥の眷属と戦った時だって、
逃げ出したかった。本当に恐かった。命のやり取りなんて一瞬で終
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