[:退治する“大樹”と『暴帝』
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すぐに行動を再開し、目の前の男の攻撃を防ぎ、回避する。
「ふぅー……はあぁ!!」
彼の斬撃の後に来る拳は掌で受け流し、反撃は必要最小限にとどめる。ずっと続けていた戦闘方法を、彼は逆に利用して自分の足止めを行っているのだ。
(ナルホド……コノ戦イノ中デ、俺ノ行動パターンヤ傾向ヲ分析シテイタカ)
カウンター以外を行っていない事に気付くのが少々遅過ぎな気もしたが、それでも簡単ながら対策を練ってそれを実行する力は流石と言えた。
(ダガ、コレハ如何ダ?)
騎士は今まで行っていなかった本人では無く武器への攻撃を行い、黒コートの持っていた片手直剣を弾き飛ばす。
そして、そちらに目が言った隙に拳を叩き込んで彼を転がし、脱出中の面々に目をやる。
(マダ時間ガ掛カリソウダガ――――)
「やああぁぁっ!!」
その外した視線を隙と見たのか、一人の女剣士が細い剣を光らせ突っ込んでくる。その技の間合いはもうとっくに分かっていたので、少しだけ下がって拳を握りしめる。
「ぬああっ!!」
容赦のない一撃……といっては幾分語弊があるその一撃を打ち込もうとした矢先、横から無理やり大斧を持った男が割り込んできた。
機械騎士は若干ながら、当たりかけてその攻撃に驚いていた。そして彼等は何やら作戦会議の様な物を始める。如何やら、自分に一発当てるつもりらしい。
(フ……面白イ、ヤッテ見セロ)
その事に何故か笑みが浮かんだ機械騎士は、彼等の話し合いが終わるまで退却する者たちを見やりながら待つ。
そして“プラエトリアニ”を握り直すと同時―――――黒の剣士が突っ込んできた。
(コノ『カリギュラ』ニ……当テテ見セロ!)
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