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錆びた蒼い機械甲冑
[:退治する“大樹”と『暴帝』
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居た二人の頭をぶつけて両拳で打っ飛ばす。更に残り二人の盗賊には、構えを瞬時に変えてからブースター軌道での体当たりを喰らわせた。それでも四散しなかった者が一人残るが、騎士は軽い動作でナイフを投げ、空中で盗賊をポリゴン片へと変えた。


(終ワッタカ)


 戦闘後の余韻に一瞬も浸らず、騎士は歩いて行く。右も左も分からない大森林の中を。













「ム……」


 一晩中歩き続けた結果、騎士は建造物と思わしき建物を発見した。


 しかし、外観は蔦やら木の根やらが覆い苔むしている為、とても人が使っているようには見えない。だが、何か使えるモノがあるかもしれないと騎士は扉を開けて中に踏みいる。


(駄目元デモ、探してミント分カランカラナ)


 中は思っていた通り鬱蒼としており、化け物の鳴き声も聞こえる。先程自分で思った駄目元が本当に駄目元になりそうだとため息をつき、いきなり向かってきた口の付いた花を両手で掴んで真っ二つに裂くと、そのまま歩き始めた。


 三階、十回、十六階と苦もなく進んでいき、遂に騎士は大きな扉の前にたどりついた……ついてしまった。

 普通に行き止まりだったなら騎士も引き返しただろうが、如何せん目の前にあるのは扉。しかもかなり重々しく、中に何かがあるのは明白と言える。機械騎士である彼だが、実際は『生体機械』である為、人間の様な好奇心も持ち合わせているのだ。


(……マァ、入ッテ何モ無ケレバ出レバ良イ……ソレダケノ事ダ)


 結局好奇心に負け、扉に手を掛けて押しあける。そして中に入って律儀に扉を閉めた後部屋の中を見渡すが、そこはジャングルの奥地とも言うべき内装になっており、とてもじゃないが宝や役立つ物があるようには見えない。


(ハズレカ……流石ニ落チ込ムナァ…)


 入る時とはまた別の意味でため息を吐き、扉を開けよとした騎士だったが――――幾ら踏ん張っても扉があかない。ならばと破壊を試みた、その瞬間――――


「ギシェアアァァ!!」


 奇怪な咆哮と共に触手の様な物が、彼の背に叩きつけられようとする……が、奇声など上げてしまえばバレるのは当然であり、余裕でかわされた。



(……チ……アッタノハ宝デハ無ク化ケ物ノ親玉ダッタカ)


振り向いた騎士の眼に入ったのは、全長数十メートルはあろうかという大樹の形をした化け物であった。洞の部分に顔があるが、その風貌はよくある木のお化けでは無く人に近いモノで、不気味なことこの上ない。


「ギュアアァァアア……」


 その木の化け物が身震いをする……すると、紫色の煙幕が大量にまかれたのだ。煙自体はすぐ消えたが、騎士がふとある事の
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