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オのお陰とオレの努力が実を結んだのか、XANISはみるみる内に回復し、元気になっていった。
それは大人も驚かせた。
オッタビオ「XANXUS様よかったですね。XANIS様もとても元気になられました」
XANXUS「お前のお陰だ。多分、オレ一人だったら諦めてた。ありがとう」
オッタビオ「おや、お礼ですか? 今日は嵐ですかねぇ」
XANXUS「なっ!?」
オッタビオ「クスクス。ご冗談です。それに私は礼を言われるほどのことはしていません。言いたいのならば、XANIS様に言われては?」
XANXUS「XANISに?」
オッタビオ「“生きてくれてありがとう”と」
オッタビオの笑顔は温かかった。
XANXUS「そうだな。XANIS、生きてくれて、元気になってくれてあり画とな」
声だ届いたのか、XANISがキャッキャと笑った。
それを見て、オレとオッタビオは顔を合わせて笑った。
オッタビオ「9代目がお褒めでいらっしゃいました。“よく一人で頑張った”と、そう仰ってましたよ」
XANXUS「オレ一人じゃない。お前のお陰だ」
オッタビオ「いいえ、XANXUS様の力です。XANXUS様が自ら世話を任されなければ、XANIS様を助ける人はいませんでした。大人に見限られた小さな命を、XANXUS様がお救いになったのです」
XANXUS「大袈裟なこと言うな。オレはただ、10代目として――」
オッタビオ「(ニコ)」
XANXUS「うー……」
本当にオッタビオはズルい奴だ。
こいつが笑顔でオレを見ると、オレは反論できなくなる。
こいつはそれを知ってわざとやって来るんだ。
XANXUS「狐め」
オッタビオ「おや、狸と言われるのかと」
XANXUS「ズルいお前は狐なんだ」
オッタビオ「おやおや(苦笑)」
XANXUS「それじゃ、父さんに用があるからな」
バタン…
閉まった扉越しに、オッタビオがまた笑っているのが聞こえていた。
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