混沌のプライド
第12話
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くなっています。禁手化に足りない力を自らの身体を捧げる事で無理矢理引き出しているのです。そのおかげで左腕はドラゴンになり、十字架なども触れる事が可能になりました。
「部長をお前に渡さない為なら、腕の一本や二本くれてやるよ!!」
実に男らしいセリフですね。リスクや後の事など考えずに目的の為に突き進む悪魔らしくもあるセリフです。ああ、美しい。絶望をものともせずに突き進む事こそが英雄の絶対不変の真実。それが□□□姿を見てみたい。
「くたばれや、ライザー!!」
「それはこちらのセリフだ!!」
イッセー君は再び左手で殴りながら右手に倍化の力を集中させて殴り、ライザー様はイッセー君の左の拳打を右手に魔力を集中させて防ぎながら背中の炎の翼をイッセー君に向ける。互いに死力を尽くして戦う。どちらにも余裕は残されていない。そして戦況が一気に傾く。イッセー君の禁手化が解ける。
それを好機と見たライザー様の蹴りが兵藤君の身体を的確に捉えた。ああ、この楽しい戦いもとうとう終幕ですか。惜しかった、本当に惜しかった。勝負は時の運と言いますが、本当にその通りですね。一手違っただけでこの勝敗は逆になっていたでしょう。残念でしたね、ライザー様
「こいつがオレの最後のジョーカーだ!!」
イッセー君が蹴り飛ばされた場所は最初に魔力貯蔵用の魔剣を突き刺していた場所だった。この魔剣はとある改造を施してある。イッセー君が最後の切り札として自分のコレクションの全てを代価に支払って作った物だ。
「拘束術式解放」
パスワードによって魔剣が真の姿を曝しだす。
「聖剣だと!?」
「行けえええぇぇぇ、グランドクロス!!」
刀身と柄によって形成されている十字から込められていた魔力全てを光力に変換し、その進路状にあるもの全てを飲み込んでいく。その射線状には特に誰もいなかったので放っておいたのですが、やはり強力ですね。壁には綺麗な十字が刻まれ、ライザー様は床に倒れられていた。
グランドクロスを放った元魔剣の聖剣も粉々に砕け散り、それを杖にしていたイッセー君も倒れる。それでも二人とも意識が残っているのか全身を振るわせながらも立ち上がろうとする。全員が見守る中、先に立ち上がったのはライザー様だった。
「見事だよ、本当に見事だよ赤龍帝」
立ち上がろうとするイッセー君を見下ろしながらライザー様は呟く。
「……オレの負けだ」
そしてそのまま後ろに倒れ、完全に意識を失う。その顔は満足したのか綺麗な笑顔だった。そしてイッセー君が完全に立ち上がる。
「ああ、オレの勝ちだ。ライザー」
勝ち名乗りをあげて、こちらも同じく倒れそうになったので僕が支えると共に周りに分からない程度に回復の魔法をかけて
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