混沌のプライド
第12話
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と思っていたのですがフェニックス卿が買われていたのですか。
しかもコレクションでは噂が流れないはずですね。たぶん、他の王殺し、女王殺し、騎士殺し、戦車殺し、僧侶殺しもフェニックス卿のコレクションに含まれているのでしょうね。
「くそ、そっちも準備してやがったのか」
「当たり前だ。お前なら絶対に来ると確信していたからな。準備は怠っていなかった。その鎧もオレ対策に用意したのなら効果は分かる。オレの炎を無効化する物だろう。鍛冶師ファングはそちらに付いているのなら予想出来る」
「なら、これは予想出来るか!!」
左肩を抑えながらイッセー君がライザー様に向かって走りだす。どうやらアレを使う様ですね。出来ればまだ残して置いた方が良いんですがね。仕方ないんですよね、この状況では。
「何を考えている。だが、これで!!」
再び斬り掛かるライザー様。剣を使い慣れていないのか直撃する様な事はないでしょうが掠るだけでもダメージは大きいですからね。イッセー君の手が分からない以上、間違っていないでしょう。
「こいつが赤龍帝の篭手の第2の力、ブーステッド・ギア・ギフト!!」
倍化の力を他の物に譲渡する力。それが赤龍帝の篭手の第2の力、これによって部分部分の強化を行える様になり、そしてそれを利用した技。
「名付けてオーバーブレイク!!」
ここに来る前に貯めておいた倍化の力をライザー様の持つ2本の剣の能力に譲渡する。器である剣に収まりきれない力が溢れ、砕け散っていく。
「何!?」
「儂のコレクション!!」
だけど、少しだけ誤算が発生した。兵士殺しの方は灰の様に散ったのに対して、鎧砕きは砕けつつも礫となってイッセー君の鎧の魔剣を削り落としていく。
「ちぃ!!」
苦し紛れにライザー様が炎を放ち、イッセー君は前転で鎧の魔剣で残っている背中の部分でその炎を受け止めた。そしてそのまま自前の魔力と残っている倍化の力を使った魔力弾でライザー様の顔を吹き飛ばす。顔が再生する間にライザー様の服を掴み、背負い投げで床に叩き付ける。
「がはっ!!」
叩き付けられた衝撃で肺から空気が抜けて苦しそうなライザー様をさらに床に叩き付ける。イッセー君はそれを繰り返す。
派手な見た目と音はするが、ダメージはそれほどでもない投げ技の連続によって再生が行われないライザー様に確実にダメージが入っていく。
これがフェニックス対策に考えだした戦法です。一定以上のダメージが一度に入ると炎となって再生するフェニックスに対して、一定未満のダメージを継続して与える事で倒そうというのがこの戦法です。これが有効だと気付いたのはレーティングゲームの際の最後の結界です。あれは結界内に光力を満たし続けるという物です。それを受
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