暁 〜小説投稿サイト〜
ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第34話 塩田設置作業?二十四時間働けますか?
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 まあ、悪いんでしょうね。

 しかし何処に行くにも、監視の目……目……目です。肉体的負担は半分以下に減りましたが、精神的負担は4倍以上です。その所為か、なんか孤立している気がします。……寂しいです。



 少し時間が経って1月(ヤラ)に入り、始祖の降臨祭が始まりました。半ば意地になっていた私は、家にも帰らずに塩田の管理棟で降臨祭を過ごしました。皆には警備の人員を残し、交代で休みを取らせましたが、警備=私の監視の図式が出来上がっています。監視の目は全く緩みませんでした。

 後に思えば、この時私の寂しさは臨界を突破していたのでしょう。気が付くとカトレアの名を口にしている事が多くなりました。弱くなった物です。そして私は、ある計画を実行に移す事にしました。普段の私なら、絶対に実行しない様な事……つまり。

 ……使い魔の召喚です。

 実行する場所は、ある程度の広さと人目のない場所である必要があったので、管理棟の裏にしました。実行日時は、なるべく良いコンディションで臨みたかったので、休日(クリフに無理やり取らされてる)にしました。

 監視の目を無くすために、ドナの前で父上に手紙を書きました。内容は謝罪の言葉と「塩田の設置作業に手間取り、設置完了が2月(ハガル)中旬から下旬までかかる」と、言う物です。既にドナの方から報告が行っているので今更ですが、私がもう焦っていないというアピールです。更に作業員全員の前で、無理をした事を謝罪しました。

 それから3日も経つと、クリフ達は安心したのか監視の目が無くなりました。次の休みに実行です。

 とうとう第3週(エオロー)の虚無の曜日になりました。今日が決行の日です。昼過ぎに管理棟裏に移動し、そのまま日向ぼっこをするように休みます。そして人目が完全に無くなったのを確認すると、私は呪文を唱えました。

「我が名はギルバート・アストレア・ド・ドリュアス。五つの力を司るペンタゴン。『私と傷を……孤独を癒し合い、共に支え、共に背負い、共に歩んで行ける者よ』我の運命(さだめ)に従いし、“使い魔”を召還せよ」(どうか……どうか、私の声に応えてくれ)

 呪文が完成すると同時に、銀色の扉……門が現れました。召喚されるのは、私の属性から考えて四足の獣でしょうか? それとも、翼の獣でしょうか? 私は期待に胸膨らませました。

 そして、出て来たのは……。



 ハンターを連想させるシャープなシルエット。

 体毛は全て漆黒に染まり。

 瞳は美しい紅。

 獲物をしとめる力強い牙。

 獲物を切り裂く鋭い爪。

 その身軽さを支える細長い脚。

 優雅に揺れる美しい細長い尻尾。






 そこには完全無欠の黒猫様が居ました♪
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