暁 〜小説投稿サイト〜
Element Magic Trinity
赤い大地の激昂
[5/7]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
いたシモンの死に涙が流れないはずがない。
右手で顔を覆い、ウォーリーは涙を流す。

「過去は未来に変えて歩き出すんだ。そして今日の一歩は必ず明日へと繋がる一歩になる」

その言葉に、少し悲しそうに顔を俯かせる。

「今日の一歩か・・・」
「私達はこれからどうすればいいんだろうね」

ずっと暮らしていた楽園の塔はもうない。
が、塔から出た事のないショウ達に、外の世界で生きていく術はない。
行く先も、帰る先も、自分達を迎えてくれる先もない。
これからの未来に不安を抱く3人に、エルザがとある提案を持ちかけた。

「行くあてがないのなら、妖精の尻尾(フェアリーテイル)に来ればいい。お前達なら大歓迎だ」

それを聞いた3人は目を見開いた。

「!」
「フェアリーテイル!?」
「みゃあ!?私達が!?」

突然の話に驚愕する。
エルザはさらに続けた。

「お前達の求めていた自由とは違うかもしれんが、十分に自由なギルドだ。きっと楽しいぞ」

その言葉に、ウォーリーとミリアーナが楽しそうに顔を見合わせる。

「そういや火竜(サラマンダー)もそんなような事言ってたゼ!」
「元気最強のギルドだぁー!」

声を弾ませるウォーリーとミリアーナ。

「それに、お前達ともずっと一緒にいたいしな」

エルザが微笑む。
そんな中、ショウは1人・・・考え込むように顔を俯かせた。

「さあ・・・もう戻ろう。ナツとティアにもお前達もきちんと紹介せねばな」
「俺の事は世界1ダンディな男って言ってくれヨ」
「私はハッピーちゃんとお友達になるー!」

そんな会話をしながらホテルへと足を進めるエルザ達。
その時―――



―強くなったな、エルザ・・・―



(ジェラール!?)

エルザの耳にジェラールの声が聞こえ、慌てて振り返る。
が、そこには波の音を響かせる広大な海が広がるだけだった。

(・・・そんな訳ないか・・・)










それとほぼ同時刻・・・楽園の塔跡地付近にある、とある島では・・・

「・・・うん。火竜(サラマンダー)と星竜の巫女の攻撃、エーテリオンの暴発の2つのせいで、楽園の塔は崩壊。もう跡形も残ってなくて、本当に死者を蘇らせる事が出来るのかは確かめられなかったよ」

少女・・・ジェメリィが通信用魔水晶(ラクリマ)に向かって落ち込んだように話しかける。
すると、魔水晶(ラクリマ)から男性の声が返ってきた。

『そうか・・・彼女もRシステムにかなりの興味を示していたんだが・・・もう残っていないのなら仕方ない。Rシステムについては私から報告しておこう』
「りょーかい。で、ボクはどうしたらいい?」

首を傾げそう問いかける
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ