暁 〜小説投稿サイト〜
Element Magic Trinity
赤い大地の激昂
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の煌めきが、線を描いて火山から姿を消す。

『ゼレフは・・・』
【よせ、グランディーネ】
《もう止めておきましょう》

グランディーネが何かを言いかけ、それをシュテルロギアが制する。
グルルル・・・とイグニールが威嚇に似た声を上げていた。

『竜王祭で会える日を楽しみにしてるわ、イグニール』
【そうだな・・・竜王祭まで暫しの別れだ。イグニール、グランディーネ、グラウアッシュ】
《竜王祭での再会を楽しみにしてるわ》










「っ!」

アカネビーチのホテルの一室。
ルーシィ達のいる部屋とは別の部屋で、ティアは目を覚ました。
息は乱れ、じっとりと汗が滲んでいる。

「何・・・今の夢・・・」

ボソッと呟きながら、シャワー室へと向かっていく。
シャワーを浴びながら、先ほど見た夢を脳内で繰り返した。

(光・・・グランディーネとグラウアッシュ、とか言ってたはず・・・あのドラゴンは・・・)

ぎゅっと、唇を噛みしめる。

「イグニール・・・アイツの探す、火竜・・・」

夢に現れた赤いドラゴン。
その名は何度も聞いた。その姿は何度も話された。

「・・・」

最後に思い浮かぶのは、グランディーネとは違う煌めき。
古風な口調の煌めき。

「どうして・・・どうして、イグニールと・・・」

呟いて、目を伏せる。

「星竜・・・シュテル、ロギア・・・」











「あ、あのよ・・・すまなかったゼ、エルザ」
「ごめんなさい、エルちゃん」

アカネビーチの浜辺で、エルザはショウ、ウォーリー、ミリアーナと向かい合っていた。

「私の方こそ・・・8年も何も出来なかった。本当にすまない」
「姉さんはジェラールに脅されてたんだ。俺達を守る為に近づけなかったんじゃないか」

ショウがフォローするも、エルザは逆に申し訳なさそうに視線を下に落とす。

「今となってはそんな言い訳も虚しいな・・・もっと早くに何とかしていれば、シモンは・・・」
「シモンは真の男だゼ!だって・・・だってよう・・・エルザを守りたかったんだ。アイツはずっと・・・」
「ウォーリー!」

余計な事まで言おうとするウォーリーをミリアーナが止める。

「アイツの気持ちはよく解るし・・・残された者の気持ちも今はよく解る・・・だけど私達は進まねばならない。シモンの残してくれた未来を」

エルザの言葉に、ショウ達は俯く。

「うん」
「とても悲しい事だけど、シモンはずっと私達の中にいるんだね」
「そう信じなきゃやっていけねぇゼ、チクショウ・・・一体俺達は何の為に・・・」

エルザの言葉を受け止めつつも、奴隷時代から仲間として、友達として一緒に
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