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ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第33話 さあ領地改革だ!!でも人手が足りない!!
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ュモンが高等法院長の座から退いたので、問題無いと判断したのでしょう。

「はい。ありがとうございます。それから塩の流通ルートですが……」

「解っている。オースヘム・フラーケニッセ間の街道は、最優先で着工する。それと、この街道と塩田が完成後に、私はゲルマニアへと赴く事になる。それまでは、販売は自粛しておいてくれ」

「解りました。岩塩取引停止に対するカウンターですね」

「その通りだ。歯がゆいと思うが、暫く我慢してくれ」

「はい」

 カロンが頷くのを確認すると、父上は私を見ました。

「ギルバート」

「はい」

 私は返事をすると、カロンと交代する形で立ち上がりました。

「オースヘムで生産する塩は、大まかに分けて2種類存在します。一つは通常の海水塩ですが、もう一つは釜で塩を製塩する際に海藻と一緒に煮詰める藻塩と言う物です。これは、通常の海水塩より旨味が増し美味しい高級塩です。と言っても、向き不向きがあるので料理のよって使い分ける必要があります。最初に生産した塩は、両方とも王家に献上します。王家と言っても、トリステイン王家だけではありません。ガリアとアルビオンの王家にも献上します」

「ゲルマニアには良いのですか?」

「必要ありません」

 カロンが聞いて来ましたが、私はバッサリ切り捨てました。

「ゲルマニアに下手に関わると、岩塩の輸出を止められる可能性があるからです。準備が整うまでは、触れない方が良いでしょう。トリステイン王家は自国なので当然ですが、ガリア王家は街道が完成するまで商売上関わって来るので、無碍にすると後が怖いです。アルビオン王家は、現状の塩の価値がトリステインと似たり寄ったりです。今後良いマーケットになるでしょう。それに、トリステインとガリアの王家だけ挨拶に行って、アルビオンだけ行かないと言うのも後に禍根になる可能性があります」

 私の言葉に、カロンは大きく頷きました。

「それから通常の海水塩は、最優先でタルブに回してください」

「醤油と味噌の生産ですね」

 カロンの切り返しに、私は頷きました。

「醤油と味噌は、今後特産品として期待していますから」

「そうですね。既に工場建設の方も、タケオ氏主導の下で着工しています。つまずく事は許されませんね」

「あまりプレシャーをかけないでください」

 この時私は、苦笑いするしかありませんでした。






 リッシュモンは一時退場しましたし、人材不足もなんとかなりそうです。このまま領地開発は、上手く進んで欲しいですね。

 その前に、塩田設置をどうにかしなければ……。ダメです。父上に対する恨み言しか出て来ません。
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