暁 〜小説投稿サイト〜
ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第33話 さあ領地改革だ!!でも人手が足りない!!
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 この状況に、母上とアルベール以外の全員が、まだ見ぬ新人達の為に黙祷をささげました。(まだ死んで無いのに)

 その後議題は、騎獣の餌の確保や新人採用などの細かい話に移りました。その内容には、なるほどと頷かされる物がありなかなか勉強になります。隣でアナスタシアが、あくびを噛み殺していたのは気付かない振りをしておきました。母上が気付かなかったのは、ある意味幸運でしょう。その時母上は、ユニコーンを王家に献上する役目を父上に頼まれて、めちゃくちゃ喜んでいましたから。最低でも4日以上は、書類仕事から解放されますね。おめでとうございます。



 一通り侯爵軍の現状把握と検討が終わりました。

「次はマギ商会の方だな。カロン。報告を聞かせてくれ」

「はい」

 カロンが返事をして、喋り始めました。

「先ずは議題にもならない、ただの報告から入ります」

 ん? 何でしょう? カロンの眉間に皺が寄っています。どうやら、あまり良い話では無い様です。

「王都の横領事件のその後についてです」

 カロンの言葉に、この場に居る全員の表情が渋い物に変わりました。

「次の利子が発生する前日に、件の商会の代表を返済の名目で呼び付けました。呼び出した時間は早朝です。その間に手続きなどを理由にして、外との連絡手段を剥奪し夕方まで拘束しました。代表が王宮に到着と同時に、30万エキューの手形の存在と噂を流します。

 内容は「架空の横領をでっち上げ、王国より資金をかすめ取ろうとしている賊が居る」と、言う物です。これに対して王は激しく怒っていて、手形の行く先を徹底的に調べようとしている。と、件の商会名も合わせ噂を流しました。

 夕方まで拘束したのは、その噂が十分行きわたる時間を稼ぐ為です。件の商会には、噂と同時にあからさまな見張りを付けました。更に追い打ちとして、商会に出入りした商人達に衛兵の職務質問のおまけを付けたそうです」

 ……て 徹底的にやりましたね。いくら商会の人間が、リッシュモンに与した賊だとしても、何もそこまでしなくとも良いと思うのですが。と言うか、これで上手く行かなかったのでしょうか?

「この所為で商会は、取引先に次々に逃げられる事になります。リッシュモンもこの状況では、手形の回収を諦めざる終えなかったでしょう。数日後に、商会から小火(ボヤ)が出ました。見張りの者たちが商会に踏み込むと、代表の死体と手形が発見されます。商会の代表が裏切る前に、処分したのでしょう。手形は回収出来ましたが、暗殺者は発見出来ずリッシュモンに繋がる証拠は何一つ発見されませんでした」

 痛いです。物凄く痛いです。そこまで徹底的にやって、リッシュモンを捕まえられなかったのですか? そこまでお膳立てが出来ていて、何でしくじるか
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