第五話 日常での異常
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んだ? でも習うより慣れろってよく言うからはやてなら教えてくれるよね? うん幼馴染のはやては器が広いから何でも許してくれるって。こういう時に以心伝心できる友達がいるって安心だね」
「それは以心伝心やなくて自分の都合通りの自己解釈や……!」
暫く暴れまわる似非関西人を押さえつけて雰囲気を和らげながら話を続ける。
「となると問題が一つ生まれるよな───ずばり犯人はまだそこにいるのかって」
「そやなぁ……五分五分───より下の可能性やろうな」
当然、とハティと一緒に頷く。
何年くらい誘拐めいた事をしたのかは知らないが、今度は現役の管理局員を行方不明にしたのだ。
魔法の総本山と言ってもいいレベルの局員にそんな一般人が騙せる程度の暗示をかけられるわけもないし、何よりも敵の総本山に突っ込む馬鹿もいるはずがない。
「念のために聞くけどスコールはどう思う?」
「捜査初心者に聞くなよハラオウン……まぁ、だが俺ならば間違いなく逃げるね。一目散。絶対に逃げる。周りから多少怪しまれても逃げの一手を打つ───と言いたいところだが」
「───うん。時期が重なるから逃げると間違いなく自分が犯人だと確定されるね」
答えを先取りするなよ、と思わず苦笑する。
そう、時期───DSAA開催の時期。
つまり開催者側からしたら特大イベントなのだ。地区選考会まで確か残り数日か一週間程度だったと思う。
そんな忙しい時期にいきなり止めるなどというのは明らかにおかしい。
「まぁ、これも内部の人間が犯人だった場合の話なんだけどな」
「そうなんだけどね……」
まぁ、だけど二人の依頼内容が大体理解できた。
「ずばり囮捜査かね」
「そういう事やな」
依頼人の理解を得て。ようやく依頼の内容に入ったといえるかもしれない。
囮捜査。
まさかテレビにあるような事をテレビに映る大舞台でやれと言われるとは思わなかった。
「正直に言うけど外れる可能性は大いにある。内部か外部かは半々やから内部なら確率は高いけど外部やったら恐らく無意味な依頼になることになる可能性の方が高い」
『正論ですね』
かといって気楽で挑んではい奇襲でおじゃんとかされても無意味だろう。
しかも囮といっても引っかかるのが自分とは限らない。
周りの人間が巻き込まれる可能性があるのだ。それら全てに糸を張り巡らすのは難しい。
正直無茶無理無謀この上ないという所である。
「まぁ、他の選手たちは私らが有給取って出来る限りサポートはするつもりやけど……」
「おいおい。あんたらみたいな有名人があんな場所に普通にいたらばれるだろうが」
「んなもん変装するに決まってるやんか。女はちょ〜〜と服や髪形を変えるだけでかなり変わるもんなんやで?
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