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ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第32話 もっとエグイ?塩爆弾の恐怖!?
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任を取り切れますかな?」

 思わずもれてしまった言葉に、慌てて周りを確認する。周りには己の部下以外は、誰も居なかった。そしてまた大笑いを始めた。

 だめだ。愉快過ぎて抑えきれない。

−−−− SIDE リッシュモン END −−−−

−−−− SIDE アズロック −−−−

 会議終了後、私と公爵は国王から食事に誘われた。国王からの誘いを断る訳には行かないので、当然のごとく了承する。しかし昼食まで時間があったので、王の執務室に集まる事になった。

「ヴァリエール公爵。ドリュアス侯爵。本当にあれで良かったのか?」

 ここは、私が返事をする事にした。

「はい。公爵からお聞きになっていると思いますが、ドリュアス家は東方の製塩技術を獲得しました。これにより、これまでにない高効率で大規模な海水塩の製塩が可能です。もうゲルマニアの岩塩に、高い金を払う必要がありません」

「……そうか。しかし、なかなかエグイ手を考えるものだな」

「「エグイのはお互い様です」」

「それもそうだな」

 私と公爵の声が完全に重なった事に、国王は苦笑いを浮かべた。私は聞き耳防止出来ているか確認し、もう一度確認の為国王に段取りを話す。

「塩田が完成して軌道に乗っても、暫くは塩の販売は規制し在庫を溜めます。リッシュモン一派は、塩の値段が高騰する様に工作するでしょう。そして折を見て、私はゲルマニアに使者として出向きます。間違いなくリッシュモンは、そこで裏金を積み岩塩の取引を止めるでしょう。そこで在庫の塩を、一気に市場に流します。成功すれば、塩の値段をある程度下げた上に、シェアは岩塩から海水塩に取って代わる事になるでしょう」

「エグイな」

「ああ。エグイ」

 侯爵も陛下も、あまりエグイエグイ言わないで欲しいものだ。ギルバートは4アルパン程度の塩田を考えている様だが、今回の作戦を上手く行かせるためには、20アルパンほどの塩田を設置する予定だ。計算上はこの塩田だけで、塩を輸入しなくとも自給自足できる。その気になれば、トリステイン王国は塩の輸出国になれるだろう。ギルバートがこの話を聞けば「オーバーワークです」と言って、泣くかもしれないが。

「塩の件もそうだが、手形の件も考えるとドリュアス侯爵は、敵には容赦しない性格だな」

 あれ? 陛下。何故そのような評価が?

「ドリュアス家の人間は、全員似たような者です」

 えっ? 公爵もそう言う評価? 少なくとも私は、ギルバートより腹黒く無いと思うのだが。

「ちょ ちょっと待てください。今回の手法は、敵に合わせて仕方なくとったまでで……」

「はははははっ!! 解っているよ。侯爵の人となりは知っているつもりだ」

「そうだぞ。アズロック。塩の件
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