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ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第32話 もっとエグイ?塩爆弾の恐怖!?
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言う意見は出ていた。決して無茶な要求では無い。

「陛下!! 私は反対です!! 王国内の財政状況を考えれば、それほど長期間の免税は認められません!!」

 案の定リッシュモンが、反対意見を述べて来た。しかしその顔には、困惑の表情がありありと浮かんでいる。恐らく反射的に、私の意見を通さない様に反論したのだろう。まあ、ダイヤモンドと盗んだ20万エキューがあるからこそ出来る荒技なので、それも仕方ないだろう。

「リッシュモンの意見も(もっと)もだ。他に何かないのか?」

「資金も辛いですが、一番辛いのは時間です。陛下。どうかご検討をお願いします」

 私が頭を下げると、国王が考え込み周りからざわめきが起こる。暫く考え込んだ国王が、意を決した様に口を開いた。

「そう言えばドリュアス侯爵は、塩田の設置許可を申請していたな」

「……あっ。はい」

 私が返事をすると、場が静まり返った。

「ドリュアス領内で生産した塩は、国内外問わず自由に取引する事を許そう」

「そっ……そんな」

 現在のハルケギニアの技術では、大規模な塩田を作っても生産量に限界がある。かなりの資金源にはなるが、22万エキューとでは釣り合わない。それが、この場に居る貴族の共通認識だ。更に言えば、王家が独占していた塩取引の場にドリュアス家が割り込むと言う事になる。それは今後塩取引に関して、ドリュアス家が責任の一端を持つと言う事になるのだ。

「もちろん免税期間も見直す。だが、3年の上乗せが限界だ。どう思うリッシュモン」

「は はい。よろしいと思います」

 リッシュモンが了承した事により、反対者がいなくなり今回の会議は終了となった。

−−−− SIDE アズロック END −−−−

−−−− SIDE リッシュモン −−−−

 ニヤニヤと歪む顔を、必死に抑えて自分の執務室に戻って来た。ここまで抑えて来た感情が、抑えられなくなる。

「くっくくくくっ!! ははっははははははは!! 資金より時間を取った様だが、完全に裏目に出たな!! 馬鹿が頭を使おうとするからだ!!」

 私の口から意図せず言葉が漏れたが、今回の会議は本当に笑いが止まらない結果になった。ヴァリエール公爵とドリュアス侯爵は、無い頭を絞った様だが“馬鹿な策士策に溺れる”と言う奴だ。

 今回の会議では、3年間の免税期間延長を許してしまった。しかしドリュアス侯爵は、それ以上の爆弾を抱える事になったのだ。一部とは言え塩取引の責任を担うと言う事は、塩に関する外交もしなければならないと言う事だ。当然何らかの事情で、塩が高騰すれば責任を取らなければならなくなる。

「ゲルマニアの担当官に裏金を積めば、ドリュアス侯爵のミスで岩塩取引中止を演出できる。その時責
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