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ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第31話 エグイ?それはお互い様です
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「まあ、そいつの単独犯と言う事になっている」
「なっていると言う事は……」
「ああ。明らかに部下に犠牲を強要して、この状況を作り出している。その者に減刑を餌に供述を取っているが、切り捨てられただけあって碌な情報を持っていないのだ。恐らく現状では、リッシュモンの関与を証明するのは無理だろう」
公爵が苦々しい表情をしている。私も公爵の言には、溜息しか出なかった。そうなれば、未払い分の金銭を如何するかだ。
「それで王家からは、不足分を出す事が出来るのですか?」
「無理だ。ただでさえ予算を切り詰めているのに、水の精霊の断水事件で少額ながら各部署の予算削減を行っている。国庫からは払えないし、王家なら払えない額ではないが、無理をすれば他の貴族達の反発は必至だ」
「煽る者がいる以上、内部抗争は避けられませんね。もしそうなれば、国自体が潰れかねないと……。ゲルマニアがこの隙を、黙って見過ごす訳が無いですから」
「その通りだ。そしてそれを理解している貴族が、この国には少なすぎる。かと言って借金をなかった事にすれば、醜聞被害で開拓が失敗する。結果として、支払いはドリュアス家が追う事になるだろう。しかし利子を考えれば、どこかから借り直した方が賢明だ」
「そうなると、開拓資金から切り崩すしかないですね。公爵は我々に、どれ位の資金投資を考えていただいているのですか?」
失礼かと思ったが、状況が状況だけにズバリ聞いた。
「40万エキューだ。これ以上は出せん。利子は年一割で考えている」
予想金額より多い。利子も大分譲歩してくれている。しかしここから更に良い条件を、公爵から引き出さなければならない。と言っても、既に最高……いや、それ以上の条件を出されているので、同じ条件では話し合う余地が無い。ならば、もう切り札を切るしかないだろう。
「では、これを質に出せば如何でしょう?」
私は道具袋から、ダイヤモンドが入った箱を取り出し公爵に渡した。
「これは見事な宝石箱だな。……中身は、ガラス玉か? いや……まさか!!」
「お察しの通りダイヤモンドです。《探知》で確認してください」
「馬鹿な!! 本物なら6000カラット近くあるんじゃないか!? ッ……!!本物だ」
公爵は驚きながらも《探知》を発動し、ダイヤモンドが本物である事を確認した様だ。公爵の反応に、以前の自分が重なり苦笑いしか出ない。
「ダイヤモンド自体はマギからの預かり物ですが、本人から何かあった時は売る様に言われている物です。金額の上乗せと、利子の見直しをして頂けますか?」
「……またマギか。相変わらず非常識だな」
私の質問に、公爵は頭を抱えてしまった。暫く唸った後に、公爵は口を開いた。
「倍の80万
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