暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
スーパーロボット大戦OG外伝
0482話
[5/6]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
が地面へと放り出される。

「どうした? もう終わりか?」

 自らの魂の象徴とも言えるシシオウブレードを地面へと放り出したムラタへと通信を送る。

「……好きにしろ」
「ん? どうしたって?」
「俺を好きにしろと言っている。お前のような若造に、文字通りに手も足も出ないままに翻弄されて……俺のこれまでの人生は……修羅道は……一体何だったんだ」

 数時間前までは闘志に満ちあふれていたムラタとは思えない程に力の抜けた声。そしてそのまま無明のコックピットから乗降ワイヤーを使って地面へと降り立……たずに、地面へとそのまま腰を下ろす。
 身体から力は抜け、闘気も覇気も。そして生気すらも感じられない程に脱力している。
 ……ちょっとやり過ぎたか? そうも思うが、闘争本能の塊であるムラタの心を折る為にはここまでやって丁度よかったんだろう。
 そんな風に思いつつ、ムラタの後を追うように俺もまたミロンガのコックピットから乗降ワイヤーを使って地面へと降りる。

「……俺は、弱いのか?」

 ポツリ、と呟かれたその言葉。声には力無く、例えるのなら迷子の子供のような不安に満ちた呟きだ。

「そうだな。少なくても俺にしてみれば弱かったな」
「何故だ……何故お前はそこまで強い? どうやってその強さを手に入れた?」
「さてな。だが、少なくても人機斬りなんて真似をして強くなった訳じゃないのは事実だ」

 元々生まれ持ったアクセルとしての能力もある。転生特典で得た能力もある。努力して鍛え上げた能力もある。その全てが結びついているのが今の俺なのだ。

「……強くなりたいか?」

 その一言はただひたすらに強さを求め、その為に師を裏切り、人を斬り、機体を斬り続けてきたムラタにとっては甘い……そう、甘すぎる一言だっただろう。倒れていた状態から上半身だけを起こして口を開く。

「俺もお前みたいに……強く、なれると言うのか?」
「さて、どうだろうな。だが、俺の今の強さは俺自身が今まで歩んできた結果身に付いたものだ。お前が俺に従って、俺の下で共に歩むと言うのなら……もしかしたら俺と同じような強さが手に入る可能性はあるかもしれない」

 そう告げたその時、一瞬前まで完全に力を失っていたムラタの瞳に徐々にだが力が戻って来る。

「お前と共に行けば……俺はより強くなれる可能性がある、と?」
「それはお前次第だ。だが……俺と共に来るというのなら、金輪際二度と勝手な真似は許さん。もし俺の意志に反するような行動をした場合は……」

 目に力が戻り始めているムラタの、その鍛え上げられた四肢の筋肉へと視線を向ける。同時に地面へと落ちていた拳大の石を掴み上げ……次の瞬間にはムラタに見えるようにして握り砕く。

「お前の存在意義とも言える力の全
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ