暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜その者の行く末は…………〜
Chapter-3 Third Story~Originally , meeting of those who that you meet does not come ture~
number-31 storage of Rinya
[4/4]

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話
る見るうちに変えて黒い大きなドラゴンになってしまったの。私はそれが何なのか分からなかった。でも、そのドラゴンの名前をフェイトちゃんが知っていた。


「……アルダーヴァレリオン。リニスに教えてもらったことがある。古代ベルカ時代に覇王を殺し、イクスヴェリアと呼ばれる王も窮地にまで追い込み、聖王に深手を与えるも、聖王に殺された。最強にして唯一無二の存在、それがアルダーヴァレリオン。でも、あのドラゴンは、その強さ上に子供を作ることがなかった。その力は、もう無くなったものと思われていたのに……」


最後まで聞かなくても分かった。私も話しだけは聞いたことのある王様たちを追い込んだとても強いドラゴン。多分、管理局総当たりで当たっても勝てるかどうかわからない、そんな強さを持つドラゴン。
目の前で研究所が壊れていく。ときどき、咆哮が轟音を立ててあたりの空気を震わせているけど、私にはそれが悲しんでいる様にしか聞こえなかった。


とても、とても悲しい。ものすごく悲しい。


もう私には耐えられない。幼いころにお父さんが重傷を負って、家族に迷惑をかけない様に自分の感情を押し殺していたころよりもつらい。フェイトちゃんのお母さんであるプレシアさんが、目の前でいなくなってしまったことよりもつらい。リインフォースさんを助けるために燐夜君が闇の書の影響を全部自らの体に押し込めて、私たちの前からいなくなってしまったことよりもつらい。


そうして私は……ううん、私とフェイトちゃんは、その場に泣き崩れてしまった。


辺りの景色がだんだん白く埋められていく。モノクロで表現されていた世界が、ただの白い空間になりつつある。私たちが覗き見た燐夜君の過去は壮絶だった。でも、私たちは燐夜君と向き合う。スケールは違うけど、似通った心の傷を負った仲間として。好きな人として。


私たちは燐夜君と向き合っていく。


フェイトちゃんと手を握って、ちゃんと立ち上がって前を強い意思の篭もった瞳で見つめる私とフェイトちゃん。
その瞬間、白い空間は音もなく崩れていき、私たちも意識を失った。



[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ