lostman
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れ?」
師範代に聞くと
「今日は稽古はない、出かけるぞ」
それだけ言うと、師範代は俺をヘリに乗せた。
ヘリはおよそ考えたことのないスピードで走り、みるみるうちに大平洋を超えて言った。どれぐらい時間がたったのか、
いつの間にか俺は寝てしまい、着いたぞ、との師範代の声で起きた。
出るとそこは、見渡す限り壁という壁でその大きさは空を突き刺すぐらいの高さであった。
「ここが独立国家アーカーシャだ」
師範代はそれだけ言って、中に入っていき、俺も後を追いかけた。
中は要塞のようなできになっているが、見たところほとんど何もない異空間のような場所だった。大広間にいくと一人の異人がいた。
風貌はまるでロックマンに出てくるワイリーの様であった。「雷鳥、こいつかバイトでうちに入るのは?」
ワイリー似の奴がそう喋り、師範代が、はい、と言うと「試験はどうするつもりなんだ? 」
「4か月後を目処にしている」
師範代がそう言うと、そうか、とだけワイリー似がいった。外に出るともう夜になっていた。寒くまるで心まで凍らされそうであった。
アーカーシャの帰り間際、師範代に聞きたいことは山ほどあったが、今日はもう眠りたいし、半分どうでもよかった。とりあえず、一つだけ聞いておきたいのは「試験なんの試験なんですか?」
「戦争屋になるための試験だ」それだけ聞いて俺は眠った。
次の日からの稽古はまさに最悪だった。毎日2000人は超える人との組手、組手。そして、終わればさらに師範代との組手だった。たまにこの前に来た、巨体の男もきて組手をしてみたが、一発目殴られただけで、あばらの骨と腕の骨が粉砕されてしまった。それでも、稽古は休めず、授業中に、先生からどうしたと言われても事故にあいましたとしか言えなかった。
しかし、不思議なことに、稽古をすればするほど怪我の治りが格段に早くなってきていた。それは1か月、1週間、果ては1日あれば大抵の傷は治っていってしまっていた。
稽古がさらに過酷さを究めていった。夏休みに入り、実家の長野に一度帰ろうと師範代に言いに行ったら、いきなりリュックサックを渡され、「砂漠越えをしてこい」と言われた。「実家に帰りたいんですが、病気のこともあるので」というと、「行け」の一転張りで仕方なくパスポートを作りに行こうとしたら、いきなり顔面を殴られ気絶させられてしまった。
長く眠っていたのだろうか。夢をみた。昔の夢。学校でのこと。病院のこと。それしか思いでらしいことはなかったが、妙に懐かしい夢だった。
目を覚ますと、そこは見渡す限り砂しかない砂漠だった。
砂漠の真っただ中、ただ一人、佇んでいる俺。今は何時かわからないが、これだけは言える。暑い。とにかく暑い。一体何度あるんだろうか。
俺は師範代から貰ったリュックサックを
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