暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜紅き剣聖〜
一部 浮遊城アインクラッド編
紅と黒の衝突
[1/2]

[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話
sideユウマ

35層、《迷いの森》

俺とリンはイベントボスの元に行くため、森の中を駆けていた。
「リン、周囲にプレイヤーは?」
「ん、反応はない」
リンは索敵スキルを完全習得(コンプリート)していて、カンもいいのでプレイヤーやモンスターを見逃す事はまずない。
《とある事件》がきっかけで俺達のギルドに入団したんだけど…………
「ユウマ? どうしたの」
リンがこちらを見上げている。
「あ、いや! 何でもないよ!」
その話はまた次の機会にしよう。
俺は雑念を振り払い、走る事に集中する。

皆、ソウスケの事を強いって言う、確かにソウスケは強いけどそれは外の強さだ、レベルや経験、昔からやっていたと言う剣術があったから………多分サキちゃんも気づいていると思う、ソウスケは内、つまり心が脆い。
強がって、苦しんで、全部一人で背負い込もうとする。
他人に迷惑をかけまいとするその行いが、皆を心配させる。

「ばか野郎……俺は構わないけど、サキちゃんは…………」
心配させちゃダメでしょ!!
俺は歯を食い縛る。
「ユウマ」
リンが声を掛けてくる。
「どうかした、リン?」
「………黒の剣士と剣聖が《蘇生アイテム》を奪いあっていたら、片方の死は覚悟した方がいい」
「…………」
リンの言う事はわかる。
あの二人は、アインクラッドで5本の指に入る強者だ。

《聖騎士》 ヒースクリフ

《黒の剣士》 キリト

《閃光》 アスナ

《剣聖》 ソウスケ

《蒼の覇剣》 ユウマ

そんな二人が、殺し合うとなると、止める方が殺されるだろう。
「させるかっての!」
絶対に止めてやる!



*************



sideサキ

私たちは目的地のすぐそばまで来たけど……
「待てよ!」
黒衣の剣士が叫ぶ。
彼の視線の先には──
「………止めを刺したのは俺だ、見苦しいんだよ………キリト」
「……………」
言葉が出なかった。
会いたかった、会って自分を責めないで、と言いたかったのに言葉が出ない。
隣のアスナも同じなのだろう。

ジリッ

キリト君が武器を構える。
「………を、それを、寄越せー!!!!!!」
片手剣ソードスキル、《ソニックリープ》でソウスケ君に突撃する。
「………………」
対するソウスケ君は、刀を構えない、彼を見ているだけ。
キリト君の剣がソウスケ君に迫る。
しかし、ソウスケ君はそれを避けてのカウンターで、体術スキル、《サマーソルト》をキリト君の顎に見舞う。
「ぐっ………!」
キリト君は体制を立て直し、再び剣を構える。

二人の闘いが始まってしまった。



************



sideソウスケ


[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ