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私の名前はルーミア
プロローグ
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「いやーっ、楽しかったねえ大ちゃん、チルノ」

「あたいはルーミアが一回も捕まらなかった時点でつまんなかったよ」

「まあまあいいじゃないチルノちゃん、また今度捕まえれるようにすれば」

「うん。そうだね大ちゃん。ルーミア、今度はあたいのほうが最強だって証明してやるからね!」

「おお、こわいこわい。でももうそろそろ暗いから帰ろうよ、夜は他の妖怪も活発化するし」


 空を見上げれば既に日が沈みかけている。そろそろ帰らなければ私なんか簡単に倒してしまう妖怪がぞろぞろ出てくる。そうなれば今日の自分の寝どころが無くなってしまうだろう。妖精は基本的に寝どころを作らないらしいしね。

「ほんとだ、暗くなる前にちゃんと帰れるルーミアちゃん?」

「今からならぎりぎり間に合うさ、じゃあね大ちゃん、チルノ。また今度」

「じゃあね、ルーミアちゃん」

「また鬼ごっこしよー、ルーミア!」

 二人の声を聞きつつ湖を去っていく。そして私は大変なことを思い出す。そういえば次遊ぶ日決めて無いじゃん、と。













 無事に自分の棲家まで帰ってきた私は特にすることも無いのでボケーっとしていた。ぶっちゃけるとやることが何も無いのである。遊び尽くして疲れているし妖怪の体なので時々人間を驚かすか、人間の心の闇でも食べていれば食欲は満足できるのである。
 そうそう、この私と原作のルーミアでは少し勝手が違う。原作のルーミアは人間を丸ごと食べなければいけなかったのに対して私は、人間の心の闇、要するに人間の悪いところと考えられているものを横からすくめとるように食べることで自分の存在を保つことが出来る。こういう詳しいところまで知ることができたのも必死こいて生きてきた十数年そこらがあるからだろう。

 この十数年は本当にすごかった。生きるか死ぬかの瀬戸際で闘っていたこと、人間に襲われたこと、妖怪に食べられかけたこと、色んなことがあった。しかし、生きることを目標に生きていたが、最近は殺されかけることも少なくなった。そろそろ趣味といえるものを増やしたほうがいいのかもしれない。




そんなことを考えながら私はこの幻想郷で生きている。良くも悪くも、ね。











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