プロローグ
[3/5]
[1]次 [9]前 最後 最初
それとも急に用事が出来て来れなくなってしまったのだろうか。
「時間が少し早かったようだね。でも、もうちょっとしたら来ると思うよ」
「あ、そうだったの。良かったー。また時間を間違えたかと思ったよ」
安堵から来るため息をつきながら返事を返す。
恥を晒すようだが私は現在進行形で能力の練習をしている。闇を操る時は闇の中が見えても外の風景が一切見えない。どうしても、外の時間が分からず練習に没頭してしまい、こういった約束を忘れてしまう時があるのだ。最近になってようやくなくなってきたのだが再発したかと思ったのだ。
約束をすっぽかしても皆私のことを忘れて遊んでもいいよ。と言っているが、約束を破るのは何となく気がひけるのだ。
「お、今日はルーミアが早く来てるのか。珍しいな、いつも最後のほうに集まってくるのに」
「珍しいは余計だよチルノ。それよりも今日は大ちゃんと一緒に来なかったのか?」
「あはは、ルーミアちゃん、いつもわたしとチルノちゃんが一緒にいるわけじゃないんだよ」
「そーなのかー、今日はこれだけしか遊べる妖精がいまいのか?」
「あたいに今日遊べないって色んな妖精がいってきたきたけど何かあるのかな?」
ちなみにチルノは霧の湖付近の妖精のリーダー的存在であり、妖精のなかでは最強クラスのパワーを誇る凄い奴なのである。だがあくまで最強なのは妖精の中だけであり、妖怪に襲われれば運がよければ勝てるが悪ければ一回休みになってしまうだろう。そもそも妖精自体が一般人に勝てないぐらいなのだ。
その妖精が妖怪に運がよければ勝てること自体がとんでもないことなのだが。
「そういえば人里のほうの噂なんだけど博麗の巫女が交代したようだよ」
そういえば交代する前の博麗の巫女は妖怪を見敵必殺するような人ではなく、人に積極的に害をなす妖怪のみを退治していくプロのスナイパーのような人だった。ぶっちゃけるとこの人のお陰でいま私が生きてられているようなものなのだ。これが見つけたそばからジェノサイドしていくような人だったら私は何回も死んでいただろう。……おっと思考がそれてしまったな。
「みんな警戒して湖から出たがらないのかな?妖精がそんなこと気にするのかな」
今疑問に思ったことを聞いてみる。まだまだ知らないこともたくさんあるし聞けることは何でも聞いておくというのが私のスタンスだからだ。
「わたしやチルノちゃんもだけど一回休みは出来ればしたくないしね、すぐに忘れるっていってもなるべく避けたいって言ったところかな」
へー、と思う。チルノや大ちゃん以外の妖精でもこういうことはしっかり考えているっていうのは始めて知った。妖精は基本的にバカっていうのが原作の設定でもあったはずなのでこういうことを知ると逆に新鮮な気分に
[1]次 [9]前 最後 最初
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ