プロローグ
[1/5]
前書き [1]次 最後
どうも皆さん初めまして。
私の名前はルーミアです。
え?ふざけてんのか?などとつっこまれそうな気がするので、ここで説明をしようと思う。
私はルーミアの体になる前の記憶、所謂前世の記憶というものを持っている。
一体これは誰かの思惑、神様の悪戯なのかは知らないが私が何を出来るかなんて高が知れている。
さて、さっきから私なんて言っているが、私には前世の知識はあっても、自分自身の記憶がない。
どういうことかというと、漫画のセリフやゲームの種類などの娯楽を覚えていても、自分の名前が何だったのか、職業が何だったのか、性別はどちらだったか、なんていうものが自身の頭の中には一切合財残っていないのだ。
自分がどのような人生を送ってきたのか、それらが一切分からない。
ただ自分がこの世界の原作知識と呼べるものを少しは持っていたのが唯一の救いではあるが。
そんな私が目を覚ましてはじめて見たのはあたり一面の闇である。
何も存在しない闇、後ろを見ても闇、上を見るとお月様がとても小さく弱々しく見えた。
――――それがこの私の異世界での最初の記憶だ。
この闇が自分で出している物だって気付くのにかなりの時間がかかったが。気付いた時はすごい嬉しかったが、後から気づくのが普通より遅いことを知って落ち込んだのもいい思い出である。
その後も色々あって、この幻想郷で生活をしていくのだが私は最初、この闇が解除できるようになっても、中々しなかった。なぜならこの体は低級妖怪である。即ち人間の妖怪退治専門の職の人(そんな人が紅白巫女以外にいるのか知らないが……)、中級妖怪には食べられ、大妖怪に至ってはクリボーとブルーアイズ以上の差がある。幻想郷の弱肉強食とはよく言ったものだ。
上記のような展開でお陀仏になるのは流石に御免なので、私は自身のできる能力『闇を操る程度の能力』の練習をひたすらしていった。なぜ『暗闇』ではなく『闇』なのか、それについてはただ単に御札、リボンによる封印がされていないからである。良かった良かった。
まぁ、こんな能力を入手したところで私の目標は生きることである。『平穏』に生き延びるためになんでもする殺人鬼に比べれば意思は弱いのだろうが。
「出来た…か?」
考え事をしつつ能力を使っていたが、とうとう出来た。
今行っていた作業は闇を固めて細工するというもの。闇はただ広げて視界を奪うだけではなく、固めてぶつけることで物理的破壊力を持つという性質を持つ。
その威力は中級妖怪に入りかけの妖力しかない私でも大地を1メートルぐらい抉り取ることができ、相手の攻撃で破壊されても再生可能というハイスペックなのだ。
そんな闇を使って作ったのはこの世界には存在しないもの、『ジョジョの奇妙な冒険』という漫画に
前書き [1]次 最後
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ