進化が問われるとき
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”」
その時、俺はどんな顔をしていただろうか。圧倒的な強者を前にしてもいつもの俺なら常にどことなく何とかなるような気がした。
しかし、今回は何かが違った。胸のなかで何かがざわめいている、とても一言では言えない何かが。だが、俺はこの感覚を知っている。この感覚はあの時、《ハーモニー》が消えたあの時と似ている。
それを感じ取ったエリーは俺の右手をそっと掴んだ。
「大丈夫」
「ッ!!!」
「私たちがいるよ・・・」
俺はこのエリーの微笑みに幾度となく救われた。その時、俺の内から何かが聞こえた。
『守りたいかい?』
『・・・ああ』
『約束を覚えでいるかい?』
『たりめーだろうが、だから力を貸してくれ《アルモニー》』
『いいだろう、君に“アレ”を使わせるときが来たようだ』
俺は会話を終えると、
「キリト、アスナ、エリー。今からちょっと無茶苦茶なお願いがあるこっちを見なくてもいいから聞いてくれ」
それを聞いたキリトは口元に笑みを浮かべた。
「今さらなんだ?」
「俺に・・・時間をくれ。できるだけ長く」
それを聞いた瞬間、キリトとアスナの顔には一瞬曇りがかかった。しかし、すぐにもとに戻すと
「・・・ほんと、無茶苦茶ね」
「ああ、だが・・・やってやろーじゃねーか」
そう言ってキリトは三本指を立てた。
「三十秒だ、恐らくそれが限界だ」
「・・・充分過ぎる!」
しかし、俺は悟っていた。このいかに精鋭揃いでも持って十五秒、良くて二十秒だと。それでも彼らは命をはって俺に時間をくれた、希望となり得るかもしれない時間を。
「よし、いくぞ!!!」
「「「おお!!!」」」
それを合図に俺とキリトたちは別れた。
キリトたちは死神へ、俺はすぐさまユリエールさんたちのいる安全地帯へと急いだ。
しかし、俺の目的はユリエールさんなどではなかった。俺の本当の目的は、
「ユイ!!!」
「にぃに!!!」
そう、俺の目的はユイにあった。俺はユイの肩を掴み問う。
「ユイ、パパやママ、ねぇねを守りたいか?」
「パパやママ、ねぇねを」
「ああ、お前の力を貸してくれ」
「何を言ってるんですか!ユイちゃんは・・・」
「アンタは少し黙ってろ!俺には、“俺たち”には時間が無いんだ!!!」
そう、こうしている今でも彼らは俺のために戦っている。俺を信じて待っている。
ユリエールさんは後退り、俺はユイの肩を強く掴んだ。
「俺は守りたい、いつまでもアイツらの笑顔を守ってやりたい。頼むユイ、俺に、俺たちに、力を貸してくれ!!!」
そう言って俺は頭を下げた。その時、ユイは言った。
「顔を上げてくださいにぃに
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