進化が問われるとき
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時、
「お姉ちゃん、はじめて笑った!」
ユイが嬉しそうに叫ぶ。そういえばここまで笑ったことは無かったと思った。
彼女も満面の笑みを浮かべている。
『笑う門に福が来ればいいが、果たして・・・』
そのまま奥へと進んでいくと、暖かな光の洩れる通路が目に入った。
「あっ、安全地帯よ!」
「奥にプレイヤーが一人いる。グリーンだ」
「シンカー!」
ユリエールさんは明かりの灯った部屋を見つけると走り出した。俺たちも後に続いた。安全地帯手前の十字路に近づいたところでシンカーさんから警告の声が聞こえた。
「ユリエール!!!」
「シンカー!!!」
「来ちゃダメだーーー!!!そこはー!」
「ッ!!!」
その声と同時に俺たちは暗闇の中に“何か”がいることを感じ取った。
「ダメ!ユリエールさん!!!」
「クソッ!シオン!!!」
「わかってる!《ブースター》!!」
俺はオーダースキルを発動し、ユリエールさんに急速接近し後ろから抱き抱える形で後方から飛んできたヤツの“獲物”をかわした。かわした獲物は地面に突き刺さり、そしてえぐった。
その時、俺は初めてその“獲物”を目視で確認した。
『あれは、鎌か!?』
着地してユリエールさんを下ろし、キリトと合流するとすぐさま行動にでた。
「アスナ!エリー!ユイとユリエールさんを安全地帯に!!」
「分かった!」
すぐさま避難させると、俺は索敵をはじめた。
いや、する必要はなかった。何故ならすでに“ソイツ”は目の前にいたからだ。
手には先ほど目視で確認した巨大な鎌、黒いローブの中には骸骨の顔、その姿はまさに“死神”そのものだった。
名前は《The Fatal-scythe》運命の鎌、か・・・。
「・・・キリト」
「分かってる、コイツ俺の識別スキルでも読み取れねーよ。恐らく九十層クラスだ」
「残念ながら俺も読み取れねー。正直、そこら辺のフロアボスとは比べ物になんねーよ。エリー!アスナ!」
俺は安全地帯に避難したエリーとアスナに言った。
「お前たちは先に転移結晶で帰れ!俺とキリトはコイツの足止めだ!」
「シオン!!!」
「キリト君!!!」
「心配すんな、必ず戻る!」
そう言って俺は再び死神を見る、すると隣にはエリーとアスナがいた。
「お前ら・・・」
「まったく、二人でカッコつけちゃって。自分の転移結晶無いくせに」
「二人だけで戦わせないよ、私たちもいる」
エリーとアスナは呆れながら言った。俺はため息をつきながら言った。
「はぁ・・・ったく、好きにしな。キリト、アスナ、エリー」
「なんだ?」
「約束してくれ・・・絶対に“死ぬな
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