朝露の少女その六
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「どおおおぉぉぉ!」
振るわれる死神の鎌、俺は必死に受け止めるが、やはり受けきれない・・・
「ぐわぁぁぁぁっ!」
吹き飛ばされて天井に背中を打ち、視界が明滅する、視界のHPバーは非情なイエロー表示・・・
「「クラディール!?」」
彼らも信じられないだろう、たった一撃でクラディールは吹き飛ばしたのだから。
そこに現れたのは・・「「「ユイッ!?」」」
その姿は、眼前の死神と比べるとあまりに小さい、だが、振るわれた鎌は彼女の小さな体に届きはしなかった。
「そんな・・・」
「マジかよ・・・」
死神の鎌を阻む紫の障壁。それは、プレイヤーに与えられる物では無い。
彼女は紅蓮に輝く剣で死神を消し去り、こう言った。
「パパ、ママ、叔父ちゃん、全部・・・思い出したよ・・・」
安全エリアの中には、黒いコンソールが一つ、そこに腰掛け、ユイは語ってくれた。自分の正体、そして、自らが作られた意味を・・・
「私の感情は全て作られたもの、この涙も・・・偽物なんです・・・」
彼女はこう言った。お別れです、と。
「嫌!いやぁ!」
ユイの体が、透けるように消えていく・・・
「「させるかよ!そんな事!」」
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