暁 〜小説投稿サイト〜
レインボークラウン
第八十四話

[8]前話 [2]次話
                第八十四話  亜美にとっても
 亜美は六人に梨花の家に呼ばれた、それでクラウンのメンバーに入るかどうかと聞かれて目を丸くさせてこう言った。
「ええのん?」
「うん、亜美ちゃんさえよければね」
「入ってくれるかしら」
 華奈子と美奈子が亜美に言う。
「クラウンの新しいメンバーになってね」
「七人目のね」
「いや、塾で一緒なだけやなくて」
 亜美はとても嬉しそうに言った。
「仲間にも入れてくれるんやな」
「つまりお友達よ」
「それになってくれるかしら」
「嬉しいわ。やっぱり友達ってええやん」 
 亜美はとても嬉しそうに話す。
「一人でおると寂しいさかいな」
「あれっ、亜美ちゃんってひょっとして」
 華奈子は亜美の今の言葉から気付いて言った。
「寂しがりとか?」
「実はそうやねん」 
 その通りだというのだ、亜美は自分で寂しがりだと言うのだ。どう見ても根明だが実はそうだというのである。
「うちにおったら双子のお兄ちゃんおるけどな。まだ学校では寂しいわ」
「お兄さんもいるのね」
「それも双子のな」
 兄弟のこともここで話す。
「ちゃんと一緒の学校におるで」
「へえ、じゃああたし達と一緒のクラスね」
「そや、そやからな」
 それでだというのだ。
「お兄ちゃんもよろしゅうな」
「ええ、会ったらね」
「ええお兄ちゃんやさかいな」
「何かあたし達ってまだまだ亜美ちゃんのこと知らないわね」
 華奈子だけでなく六人共このことを実感した。
「そうなのね」
「うちもやで。皆のことまだ全然知らんで」
 亜美にしてもそうだというのだ。
「これからお互いにやな」
「そうね、じゃあこれからね」
「よろしゅうな」
 亜美はにこりと笑って六人に言った。
「これから」
「ええ、じゃあ楽器もね」
 クラウンとしての楽器についてもだ、華奈子は言った。
「考えていこうね」
「クラウンってバンドもやるんやったな」
「そうなの、だからね」
 楽器も決めなくてはならないというのだ。
 亜美はクラウンに入ることは決まった、だがそれでもだった。
 まだ決めることはあった、演奏する楽器のこともそうだった。具体的にはどうした楽器がいいかという話もすることになった。


第八十四話   完


                     2013・11・21
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ