暁 〜小説投稿サイト〜
緋弾のアリアGS  Genius Scientist
イ・ウー編
武偵殺し
8弾 アリアと2人で
[3/5]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
いこんな街で何を買って来いっていうんだ?文は、行けばわかる、と言って、店の場所しか教えてくんなかったし。

 さて、どうしたもんかなと思い、何気なくアリアの方を見ると、アリアは形のいいおでこの下から俺を上目遣(うわめづか)いに見た。

「ミズキ。おなかへった」

 いきなり何を言い出してんだこのチビは。

「さっき昼休みだったろ。メシ食わなかったのかよ」

「食べたけどへったのっ」

 どんだけ燃費が悪いんだよお前。

「なんかおごって」

「いきなり本来の目的から脱線し始めたし……」

 まあ、俺も軽く小腹がすいたし、マックでも買ってくるか。



 女王様(アリア)がご要望なさったギガマックセットを、俺が買って戻ってくると……

 アリアは、高級ブティックの、ボンッ、キュッ、ボンッ、なマネキンをぼけーっと見ていた。

 マネキンが着ているキラキラしたサニードレスと、自分の体を交互に見ている。

 あの視線。なるほど。ああいうのに(あこが)れてるんだな。

 寄りも上がりもしない、小学生みたいな体型のくせに。

 ちょっと、アリアがあのドレスを着ているところを想像してみよう……うん。恐ろしいくらい似合わねえわ。

 これ以上見てると、なんだかいたたまれなくなってきそうだったので、いい加減アリアに声をかけることにした。

「おい、アリア」

「――――あ」

 振り返ったアリアは、俺の口元が若干ニヤついているのに気付いたらしい。

 ぶわあああ、と赤くなって両手をぶんぶん振りはじめた。

「――――ち、ちがうの! あ、あたしはスレンダーなの! これはスレンダーっていうの!」

「まだ何も言ってないだろうが」

 そう言い捨てて、俺は道の反対側にあった公園に入っていく。適当なベンチを見つけてマックの紙袋を置くと、アリアは何か言いたげな顔をしてどしんと隣に座ってきた。

 ひらり。武偵校(ぶていこう)の赤いスカートがひらめき、中のホルスターが一瞬見えた。車輌科(ロジ)武藤(バカ)がパンチラならぬガンチラと名付けていた現象である。アイツは本当にバカだと思う。

 拳銃(けんじゅう)をスカートの内側に隠し、緊急時にはそれを素早く出さねばならないため、武偵校の女子は概してスカートが短い。アリアのスカートもその例に漏れず、やたらと短かった。

 だが、これっぽっちも(うれ)しくないのはコイツのなりが小学生みたいだからだろう。これが白雪や理子なら、まだマシだったはずだ。

「むぐむぐ。アリア。この公園にいるときは、もっと離れてた方がいいと思うぞ」

「もきゅもきゅ。なんでよ」

 むぐむぐもきゅもきゅと肉肉しいハンバーガーを食べながら会話する。

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ