暁 〜小説投稿サイト〜
緋弾のアリアGS  Genius Scientist
イ・ウー編
武偵殺し
8弾 アリアと2人で
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 結局、あの後アリアを振り切った俺は、普通に授業に出席した。先生からは、「あれ?薬師丸(やくしまる)君、今日は欠席じゃなかったの?」と言われたが、そこは適当に誤魔化しておいた。

 その後にも、俺を追うのを諦めて教室に帰って来たらしいアリアと鉢合わせたり、無駄な伝言を頼まれて怒った理子に謝罪したり、朝のことを聞きつけて詳しい話を聞きに来た武藤(の意識)を沈めたりと色々あったが、午前中は特に危険な事件も無く平和な学校生活だった。

 で、今は5時間目の授業の時間。

 武偵校(ぶていこう)では1時間目から4時間目までの午前中の授業では、普通の高校と同じように一般科目の授業を行い、5時間目以降の午後の授業で、それぞれの専門科目に分かれての実習を行うことになっている。

 俺の所属する装備科(アムド)では生徒や民間からの依頼を受けたり、自分の研究所(ラボ)で実験を行ったりするのだが、今日の俺の活動はそのどちらでもない。

 実はさっき俺と(あや)研究所(ラボ)に行ったら、文に、

「ミズキ君、ちょうどいいとこに来たのだ!もし暇なら青海(あおみ)のお店に買い物に行ってきて欲しいのだ!」

 と頼まれてしまったのだ。

 別に今日は何かやる予定も無かったし、大切な親友である文の頼みということもあって、俺はその買い物を引き受けることにしたのだった。

「ミーズキ」

 そして装備科(アムド)棟を出ようとした時、聞き覚えのあるアニメ声に呼ばれた。

「なんでお前がここにいるんだよ。アリア」

 まともに答えが返ってくるとは微塵(みじん)も思ってないが、一応聞いてみる。

「あんたがここにいるからよ」

 ほらやっぱり。案の定、アリアは答えになってない答えを返してきた。

「答えになってないだろ。強襲科(アサルト)の授業、サボっていいのかよ。蘭豹(らんぴょう)のヤツ、怒ったら滅茶苦茶(めちゃくちゃ)怖いぞ」

 まあ、怒ってなくても怖いんだけどさ。

 蘭豹(らんぴょう)というのは武偵校の体育教師にして、強襲科(アサルト)の教師で、香港マフィアの一人娘とかいう、バカげた肩書きを持つ武偵だ。

 俺も1年の1学期だけとはいえ、強襲科(アサルト)にいたから分かる。2丁拳銃と二刀流を使いこなし、徒手格闘の技術も高いアリアでも、蘭豹(らんぴょう)が相手では秒殺どころか瞬殺だろう。

 新学期早々、クラスメイトが1人減るなんて事態はさすがに困る。教室内の雰囲気(ふんいき)が悪くなるし。

 そんな俺の心配はどこ吹く風。先ほどの俺の質問にアリアはあっさりと答える。

「あたしはもう卒業できるだけの単位を(そろ)えてるもんね」

 アッカンベー。

 (あか)(ひとみ)をむいて舌を出す
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