最終話
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に慰霊碑に通い己の未熟さを悔い、呪った。リンが死んでからはなおさらだ。自分が生きている意味が分からず、死のうかと思ったこともある。だけど、できたんだよ。守りたいものが。たとえ、お前やリンに恨まれ蔑まれたんだとしても、守りたい。大切なものが」
「そう、か」
自分と違い、カカシは前へと進んでいたのだとオビトは理解する。もう、八つ当たりはやめだ、とオビトはこの世に再び覚醒してから初めて冷静になった頭でそう決断する。
「カカシ・・・・・・俺はお前にとんでもない迷惑をかけたみたいだ。だから、その迷惑料をやるよ」
まるで憑き物が落ちたかのような心地よい表情を浮かべたオビトが、ゆっくりと自分の右手を顔へと持っていく。
「オビト・・・・・・?」
「もう一回、俺のこの写輪眼をくれてやる。今度こそ、お前の未来をこの眼で見てやる。だから・・・・・・」
――――今度こそ、大切なものを守りきってみせろよ?
オビトは右手で自身の写輪眼をえぐり出し、カカシへと差し出す。カカシはそれを震えながら受け取り、オビトと最後の言葉を交わす。
「これで、さよならだ。カカシ」
「ああ、さよなら。オビト」
―――― じゃあな
二人は同時に最後の言葉を発し、別れを告げた。首謀者が打ち取られたことにより、程なくして音、砂の忍達は制圧される。そして、木の葉崩しから一ヶ月の時が経過した。
「えーっと、この案件は、っと」
木の葉崩しにおいて首謀者を討ち取った英雄はたけカカシはとある一室にて大量の書類と格闘していた。そのそばではヒルゼンがパイプをふかしながら木の葉崩しにおける被害の報告書に目を通している。
「あのー、火影様? 正式に綱手様に火影就任要請が出されたことですし、私はもう解放されてはいいのでは?」
「何を言っておる。自来也がナルトを共に行ったとは言えあの綱手のこと。そう簡単に上手くいくとは思えん。ならば保険をかけておくのは当然」
木の葉崩し終結後、ヒルゼンは頃合を見計らって正式に火影の座を退くことを決意した。そして、次代の火影の最有力候補に挙がったのがヒルゼンの弟子である自来也だ。しかし、本人は柄ではないとその要請を拒否。代替案として同じくヒルゼンの弟子であり初代火影の孫娘である綱手の説得を買って出たのだ。
だが、自来也と同じく綱手も相当クセのある人物だ。自来也同様に要請を蹴る可能性を考えてヒルゼンは保険としてカカシを次代火影の候補に推薦したのだ。
そのため、カカシは今現在。火影の立派な仕事の一つである里の重要書類の決済をヒルゼン監督のもと行っているのだ。
「しかし、部下をほうっておくのも・・・・・・」
ナルトは自来也の共として里を
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