最終話
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くなったのだ。
「決着を、つけよう・・・・・・この術で!」
――――千鳥!
どす黒い雷が、オビトの右腕に生み出される。チャクラは既につきかけているはずだというのに、その雷は先にはなった時よりも強大で巨大。正に、全身全霊をかけた一撃なのだろう。
「ああ最後は、この術で・・・・・・!」
――――雷切!
オビトの雷とは対照的な澄んだ青色の雷を、カカシは生み出す。こちらも、オビトに負けないぐらい強大にして巨大だ。
二人は右手を腰だめに構え、相手と視線をぶつけ合う。一瞬の静寂。そして、
「おおおおおおおおおおおお!!」
「ああああああああああああ!!」
二人が、それぞれの雷を振り下ろした。
(・・・・・・)
オビトとの最後の衝突の瞬間、カカシの脳裏にこれまでの人生が走馬灯のように蘇っていた。父の死、アカデミー入学、オビトやリンとの出会い、下忍に就任、師ミナトとの出会い。次々とこれまでの思い出が流れていく。そして、最後に浮かび上がったのは、ナルト、サスケ、サクラ。自分が守るべき子供達だった。
(ああ、だから・・・・・・)
既に振り下ろされ始めている雷切。その雷に、変化が生じ始める。
「オビト・・・・・・お前に殺されてやすわけには、いかない!」
本来の形から外れた雷切は、オビトの千鳥より一瞬早く彼の体を切り裂いた。
「負けた、か・・・・・・」
両者の立ち位置が入れ替わり、片方が地に倒れふす。倒れたのはうちはオビト。すなわち、カカシの勝利だ。
「そんな術、見たことねえぞ」
カカシの右腕、そこにはチャクラでできた雷が放電しているかのような形で宿っているはずだ。それこそが正しい雷切、ひいては千鳥だ。だが、今のカカシの右腕に宿るのは剣。雷でできた剣だった。
「以前から構想にはあった術だ。最も、やってみたのはこれが初めてだがな」
本来放電という形態をとるはずの雷を凝縮し、剣へと変体させた。いうなれば、これは雷切を超えた雷切。その名を“雷斬”。
「はは、ぶっつけ本番で成功かよ・・・・・・やっぱり、お前は天才か」
「オビト・・・・・・」
雷斬を携えたまま、カカシはオビトへと歩み寄る。忍として、敵に止めをさすためだ。
「何か、言い残したことは?」
「ひとつだけ、聞かせろ。何故、お前はリンが死んだのに何事もなかったかのように生きている?」
せめてもの慈悲にと、遺言を聞こうとしたカカシに帰ってきたのは問いかけだった。一瞬、カカシは顔を伏せたがこの問いに答えるのは義務だと、ゆっくりと口を開いた。
「俺だって何故自分だけ生きているのかと何度も思った。お前が死んでから、毎日のよう
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