Introduction
第九話 褐色の問題児
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の手伝いしろって、ちっふー……じゃなくて織斑せんせーに言われてな。期間短縮も考慮するからって言われて仕方なくな」
食事しながら、手伝いに参加するに至った経緯を話してくれた。やはり楯無さんが予想してたように何かしらのやり取りがあったみたいだ。ただ口調は荒いものの、別に恨みがましく話している印象はなく何だかんだで受け入れているように思える。
「そもそもダリル先輩は何で停学に?」
聞きにくいことをズバリと尋ねる楯無さん。確か他校の男子生徒に怪我を負わせたと楯無さん自身が言っていた気がするけど。
「いやな、街でこの学園の生徒がナンパされてたんだよ。別にそれくらいなら問題……まぁ無いとは言わないけどよくある話だが、腕を掴んだりちょいと強引になってきたから問答無用で後ろからはり倒したんだ」
結局、そのまま周りにいた男の仲間も含めて乱闘騒ぎになり、そのすべてを病院送りにしたそうだ。女尊男卑の今の社会、女性が男性を傷つけた程度では大した罪にならない。まぁ、嫌な世の中ではあるのだけど、そんな世の中にあってもさすがにやり過ぎたらしい。学園側が一応は処分するということで話がついたとのこと。
「ま、やり過ぎたのは認めるが別に殺しちゃいねぇしいい薬になっただろ」
「全くだわ、むしろもう少しやってもよかったのでは?」
「お? 楯無、話が分かるじゃねぇか。気が合うな」
何やら黒い部分で意気投合している二人。勧誘を見越して話を合わせてるのか素で言ってるのか……考えたくはないけど後者な気がする。だって楯無さんだもん。
「ていうか先輩IS無くても強いんスね〜。それにISはISで学年どころか三年にも勝てるとか?」
「そりゃな。あの馬鹿会長が以前、グダグダと難癖つけてきたから思わずぶちのめしたことがあるんだが……まぁ、楯無があいつをどかしてくれてせいせいしたよ」
爆弾発言である。というか、一応前会長は楯無さんが入学するまでは学園最強だったはずだからつまりダリルさんはそれ以上だったということだ。というか、ならなんで会長にならなかったんだろうか。
「えぇ!? んじゃなんで会長にならなかったんスか!?」
「えー、だって面倒じゃんか」
……ということらしい。まぁ彼女らしいのだろうか。というかそういう理由で会長にならなかったのなら生徒会入りは難しいんじゃないか?
「そういえば、ダリルさんは何か部活入ってるんですか?」
「いや? 面倒だからなんか適当に入部届だけ出して一回も顔出してないな。どこの所属になってるのかも忘れた」
「そ、その手があったッスか!?」
いや、フォルテさん。見落としていた的な感動してるけどそれは真似したらいろいろまずいと思うよ。
「なるほど、ということはダリル先輩はいろいろ暇してる
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