Introduction
第九話 褐色の問題児
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。やめて下さい、着替えられないですよ」
「ねぇ、こうやって揉むとあなた自身はどんな感じなの?」
「な、なんか押し付けられたり擦れて変な感じです。……あっ」
「……なんだか色っぽいわね、ちょっと興奮してきちゃった」
た、楯無さぁぁぁーーーん!?
その後も楯無さんの暴走はとどまることを知らず……。
「この馬鹿者が!」
授業に遅れて揃って千冬さんの鉄拳制裁、もとい出席簿制裁を受けたのは言うまでもない。
……うぅ。頭も痛いけどそれ以上に何か大事なものを失った気がする。いや、別に変な意味じゃないしあれ以上何もなかったけどね!? 僕の男としての尊厳とか、そういうのだよ!?
この日以降僕は、自分の部屋以外ではISスーツは必ず着用しておくことを心に決めた。
そうすれば着替え時は、更衣室に誰よりも早く行くかギリギリで行くかすれば誰にも会わないで済むし、何かあった際も誤魔化せるはず……。
「それではこれより実際にISの起動と簡単な操縦を体験してもらうわけだが、その前に臨時の助手を紹介しておく」
若干遅れたものの(僕らのせいだけど)全員集合したことで、授業が開始となる。まずは千冬さんが説明に入るが、山田先生に加えてもう一人、見慣れない女性が隣に立っていた。見た感じ、教師というよりは僕らと同じくらいに見える。短めで、赤に近い茶色の髪に褐色の肌が健康的な少女だ。その表情はやや険しい。
「彼女はダリル・ケイシー。お前らの一つ上の二年だが実力は三年にも劣らん。学年唯一の専用機持ちでもある。訳あってしばらく一年の実習にヘルプとして参加することになった」
出てきた名前は最近聞いたことのある、しかしとても意外なものだった。
それもそのはず、昨日生徒会であがったばかりではあるが、確か彼女は停学中だったはず。
「ヘルプに参加させるかわりに停学期間を短縮させる、とかじゃない? 彼女も代表候補生だからなんらかの圧力が働いたのかも」
横で同じく意外そうな顔をしていた楯無さんが自身の考察を教えてくれた。なるほど、そういうこともあり得るのか。確かに代表候補生ともなれば国家が絡んでくるしそういうことがあってもおかしくない。それに学園としても優秀な人材を使えるならそれに越したことはないだろうし。
「あー……ダリル・ケイシーだ。てかちっふー、なんで俺がこんなことしなきゃいけないんだ?」
「……念のため確認しておくがそのちっふーとやら、よもや私のことではあるまいな?」
「あ、いや。お、織斑先生?」
「ふん、お前にも悪い話ではないんだ。大人しくヒヨッコどもに訓練をつけてやれ」
聞いてた話に違わずなかなかに……男らしいな。というかちっふーって……。一応は学園一の問題児となっているケイシーさ
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