Introduction
第八話 新生徒会始動
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なっていらっしゃいますので、お互いの紹介をさせていただきたいのですが」
何やらじゃれ合い始めた(一方的に楯無さんが絡んでいるけど)二人だったが、眼鏡の上級生の言葉に、楯無さんは思い出したかのようにこちらを見る。というか今僕らのこと忘れてたよね、完全に。
「あぁ、そうだったわね。二人とも、彼女は布仏虚、私の幼馴染であり昔から更識家に仕えてくれている家系なの。彼女の淹れる紅茶は絶品よ、そのために生徒会に入ってもらったといっても過言ではないわ」
「はぁ、その紹介はどうかと思いますが。……失礼しました、布仏虚です。よろしくお願い致します。来年には妹も入学するかもしれませんので、できれば今の内から下の名前でお呼びください」
虚さんと紹介された上級生は、そう言いながらまるで見本ともいえるくらい綺麗なお辞儀をしてくれた。楯無さんとのやり取りを見るだけで、どれだけお互い信頼しているのかが見て取れた。……虚さんの方はどちらかというと手を焼いてるといった感じだけど……あれ? なんだか親近感、仲良くなれそうな気がする。
「西園寺紫音です。生徒会の仕事などわからないことも多く、ご迷惑おかけするかと思いますがよろしくお願い致します」
「フォルテ・サファイアッス、あんまり役に立つかわからないけどよろしくッス」
僕も同じように礼を返し、フォルテさんは特に気にした様子もなく……いやちょっと引いてるかも、顔が引き攣ってる。挨拶程度で畏まりすぎたか。まぁ、さすがにこちらの真似はせずに簡単に挨拶をしていた。
「西園寺さんとサファイアッスさんですね、いつもおじょ……会長がお世話になっています」
「ッスはいらないッス! サイファイアッス!」
「えぇ、ですからサファイアッスさん……?」
「はて?」と言った様子で首を傾げる虚さん。実は予想外に天然キャラなのか……?
「えっと……ではフォルテさん?」
「あ〜、もう説明するの面倒なんでそっちの方がいいッス」
「ではせっかくなので私のことも紫音とお呼びください」
とりあえず、お互い名前で呼ぶことで落ち着いた。横で楯無さんが口を抑えてプルプル震えてるけど、彼女の仕込みか……。どうせこうなることを予測して名前をサファイアッスって教えてたんじゃないかな……、いやでも虚さんだったら気付きそうだけど……まさか分かってて……。
「?」
ちらっと虚さんのほうを見たけどニコッと微笑み返されてしまった……。わ、わからない。意外と楯無さん並みの曲者な気がしてきた。
「さて、漫才やってないで本題に入るわよー、とりあえず座って頂戴」
「あんたが言うんスか!?」
さっきまで笑いを堪えてプルプルしてたのに急にシリアスモードに入って何食わぬ顔で進行を始めた楯無さん
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