Introduction
第七話 更識楯無
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んとのことはこちらから明かすことはしないようにした。まぁ、世界的に指名手配になってるようなもんだし僕が接点持ってるなんて知ってる人は少ないほうがいい。それこそ亡国機業に狙われる理由が増えてしまう。
その後部屋に戻っても楯無さんはまだ寝ており、時間もあったので昨日のお礼に朝食を作ることにした。まぁ、朝なので簡単なものだけど。
料理が出来上がるころに楯無さんが目を覚ましたようで、こちらに訝しげな視線を送りながらやってきた。
「なにしてるの?」
「なにって、朝ご飯作ってたんだけど」
「料理できるの……?」
「自己紹介のときに料理が趣味って言わなかったっけ?」
「あれ本気だったのね……」
どうやら信じてなかったらしい。とりあえずあるもので作った味噌汁、卵焼き、焼き鮭、それと白御飯といったオーソドックスな日本の朝食を並べていく。
「なにこれ、美味しい……」
一通り箸をつけてそう呟く楯無さんは僕の期待に反してなぜか悔しそうな顔になってた。
……なんで?
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「さて、数日後にクラス対抗戦が行われる訳だが一つ問題が発生した」
朝のSHRが始まり、一通りの連絡事項が告げられたあとに重々しい口調で千冬さんが切り出した。なんとなくその問題は想像できるけど。
「先日行われた当クラスの代表決定戦の折に行われた模擬戦を見た他クラスの生徒などから専用機持ちが集中する一組が有利すぎるとの苦情が学園に多数寄せられている。そんなのは例年のことで何を今さらといったところだがな。まぁ、事前に模擬戦を行うこと自体異例ではあったし、その模擬戦が無駄にレベルが高かったせいで余計な手間が増えたわけだ」
そう言いながらこちらに視線を向ける。うん、それに関しては申し訳ないと思ってるんだよ? 後悔はしてないけど。だって手が抜ける相手じゃないし……やるからには負けたくなかったし。そう思いながら苦笑いしてたら意図を読み取られたのかため息をつかれてしまった。
「まぁ、そういう訳で学園側で協議した結果、今回は試験的に特殊なルールで行うことになった。その内容は全クラスで同時に戦うバトルロイヤル方式だ。つまり、唯一の専用機持ちである一組は全員から狙われる可能性が高いというわけだ」
そのあんまりといえばあんまりな学園の対応にクラス中から非難の声が挙がる。彼女たちからしてみれば明らかに一組に必要以上に不利な条件を押し付けているように見えるのだろう。
「これは決定事項だ、それにお前ならそれほど不利にはなるまい? 西園寺」
「そうですね、戦い方次第で特に影響はないと思います」
周りは納得していないようだけど、それは試合で証明できるでしょう。
◇
「……なん
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